短期集中で連載してきたWindows 7自作PC特集も、いよいよ最終回となる。今回は、写真のレタッチやDTPなどの作業を業務とするクリエイター向けの最強ビジネスPCを作ってみたい。
クリエイター向け最強ビジネスPCを
作る際のポイントは?
今回のテーマは、写真のレタッチやDTPなどを扱うクリエイター/デザイナー向けの最強ビジネスPCの製作だ。ビジネスPCと一口にいっても、その用途は二つに大別できるだろう。一つは、オフィス系ソフトを使った文書作成や経理作業といった、一般のビジネス用途だ。もちろん、これにはインターネットメールの送受信やウェブブラウズなども含まれる。もうひとつが、「Photoshop」などのプロ向け画像編集ソフトやドロー/RAW現像/DTPソフトなどを利用するクリエイター用途だ。一般のビジネス用途なら、それほど高いスペックは不要である。今ならCore 2 QuadかPhenom II X4/X3あたりとグラフィックス統合型チップセットの組み合わせで十分快適に利用できる。例えば、第3回で製作した低消費電力MicroATX(関連記事)程度のスペックがあれば問題はない。
そこで今回は、一般のビジネスマン向けではなく、クリエイター向け最強ビジネスPCを作ることにしたい。クリエイターが使うアプリケーションは、オフィスソフトに比べて重いものが多く、快適に動かすには高性能なCPUが必要になる。とはいえ、ハイエンドCPUは価格が高いので、コストパフォーマンスの点ではあまりオススメできない。ミドルレンジの上あたりが狙い目であろう。また、メモリーだが、デザインなどの作業ではファイルサイズの大きな高解像度データを扱うことが多く、加えて同時に複数のソフトを起動する場面も多いと考えられるので、できれば64bit環境で8GB程度のメモリーを搭載したいところだ。描画機能については、グラフィックス統合型チップセットでは力不足であり、単体のビデオカードを装着したい。こちらもゲーミングPCとは異なり、ハイエンドGPUはいささかオーバースペックだ。実売1万円台後半~2万円台前半程度のミドルレンジクラスのビデオカードを選ぶのがよいだろう。
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