FAX機能
IPSiO SP C310SFは、通常のG3に加え、ビジネスFAX機で多く採用されているスーパー3G通信モードにも対応している。これを使えばA4サイズの標準的な原稿を1枚あたり約3秒台で送信することが可能だ。また標準で搭載されているADF(Auto Document Feeder:原稿自動送り装置)を利用して、最大で35枚の原稿を一度にセットできる。
FAXの宛先番号は、操作パネルのワンタッチボタンに20件まで登録できる(10個のボタンとシフトキーを利用)。
同じ原稿を複数箇所にまとめて送る「同報送信機能」は最大100件まで対応している。また、何ヵ所もの宛先に続けてFAXを送信する際は、待ち時間を減らすために、通信を行なっている最中に次の送信データをメモリに溜めておける(メモリ送信モード)。
その一方で、間違いFAX防止のため、送り先などを確認しながら送ることができる直接送信モードもある。効率と安全性を考慮して、2つのモードを使い分けることが可能だ。
PC上で作成した文書を、いったん紙に印刷することなく、直接FAX送信する「PCファクス機能」を備えている。用紙コスト削減と作業の効率化を同時に実現できる。
スキャナ機能
プリンタやFAX、コピー機と比較すると、スキャナはまだそれほど一般的な機器ではなく、これまで使ったことのないユーザーにとっては敷居の高いものかもしれない。IPSiO SP C301SFは、スキャナ機能をFAXのような使い勝手で利用できるようにしてくれる。
そのための2つの機能が、「スキャンtoフォルダー」(図1)と「スキャンto E-Mail」(図2)だ。「スキャンtoフォルダー」は、PC上にあらかじめスキャンしたデータを保存するフォルダを設定し、操作パネル上からFAXと同じ感覚でスキャンを行なうことができる。同様に「スキャンto E-Mail」も、あらかじめメールサーバのアドレスや宛先となるメールアドレスを本体に設定しておき、スキャンしたデータをメール添付して送るというもの。
「スキャンtoフォルダー」と「スキャンto E-Mail」を利用する場合、ファイル保存形式は、PDF、JPEG(カラー)、TIFF(モノクロ)形式から選択する。
IPSiO SP C301SFのスキャナは600dpi×600dpiの解像度だが、TWAINドライバでスキャンする場合は、ソフトウェアで補間され、最大19200dpi×19200dpi相当の高解像度読み取りが可能だ。ただし、この解像度でのスキャンが有効なのは、原稿ガラス台上に原稿を置いて読み取る場合に限られる。ADFを用いた読み取りの場合は600dpi×600dpiが最大解像度になる。また、前述の「スキャンtoフォルダー」と「スキャンto E-Mail」を使用する際にも600dpi×600dpiまでとなる。
Presto! PageManagerを同梱
スキャンした画像を扱うユーティリティとして、IPSiO SP C301SFには、台湾ニューソフト社の「Presto! PageManager」(画面2)が同梱されている。Presto! PageManagerは、スキャンしたドキュメントを整理するためのツールで、さまざまなフォーマットのファイルを表示・編集することができる。
Presto! PageManagerはファイルの内容をビューアで確認しながら、回転や色反転、ノイズ除去などの補正を行なえる。
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