パスワードは数ヵ月ごとに変更する。数字とアルファベット、記号を組み合わせて、個人情報などから容易に想像されないようなパスワードを設定する――頭では分かっていても実践するのはなかなか大変。ついついIDとパスワードを複数のサイト/サービスで併用している。そんなインターネットユーザーの実態が野村総研のアンケート調査で明らかになった。
ネットバンクやオンラインショップも
同じパスワードで!?
調査結果によると、IDやパスワードを複数のサイトで併用しているという回答者は全体の9割を超える。特にセキュリティー面で不安を覚える「ひとつに統一する」という回答も25.8%と少なくない割合だ。
ID・パスワードの入力が必要なサイトは平均13.4件利用されているが、実際に記憶可能というID・パスワードは平均で3.1組。つまり、1つのパスワードが平均4件の認証付きサイトで使われていることになる。こうしたサイトには、Webメールやコマースサイト、ネットバンキングなど、不正利用されると重大な被害を及ぼす危険のあるものも含まれる。
ユーザー側により多くのID・パスワードの記憶を強制するのは難しいのが現実なので、生体認証やICカードなど人の記憶に頼らない個人認証の普及も強く求められそうだ。