PFUは4日、中堅企業でも導入可能なECMパッケージ「Scandoc Pro for SharePoint」を発表した。
ECM(Enterprise Content Management)は、帳票類や各種契約書など紙の文書を電子化(入れる)し、データベースに格納(ためる)、検索可能とする(活用する)ことで、業務効率の改善を図るソリューションのこと。
価格低減に加え、検索の高速性や使い勝手にも配慮
同社はこれまで大企業向けのソリューションとして「OnBase」を提供してきた。Scandoc Pro for SharePointは、OnBaseで培った技術をより低価格に提供することを意図している。同社のドキュメントスキャナー「fi-6130」、 文書共有機能などを持つWindows 2008 Serverの「Sharepoint Services」、Silverlightを利用したKnowledgeLakeのImageServer、Vistaガジェットなどを組み合わせることで検索の簡易性/高速性を追及。100万円台中盤での導入を可能とした。
「OnBaseの導入の7~8割は年商1000億以上の企業」とのことだが、今回の製品は「年商30~100億/従業員数1000名以下の企業でも導入できる」としている。
fiシリーズの機能である読み込み用紙の「折れ・破損」の自動検出機能を利用し、スキャニングミスの削減、事前の紙さばき作業が不要な自動裏表補正/正立補正機能、バーコードの自動読み取りに加え、Silverlightの利用により、スキャンした画像の高速表示が可能となっている。また、専用のVistaガジェットを用意し、住所録などからキーワードをドラッグ&ドロップするだけで簡単に文書検索できるようにした。
最大管理ドキュメント数は100万件までで「1日1000枚電子化としても3年間は使い続けられる計算」だという。紙の文書を1回平均10分間、1日平均30回探すとすると年間1200時間。文書を電子化することで、この時間を大幅に削減できるとともに、そのために必要な人件費などのコストの低減も図れる。
価格は1台のスキャナーを接続し、5人で利用できる「Scandoc Pro for SharePoint V1.0 5クライアントライセンス」が105万円。これにXeon E3110(3GHz)以上のCPUを搭載したWindows 2008 Server、fi-6130などを追加して、140万円程度のシステムとして提供する。10クライアントの追加ライセンスは84万円。
訂正とお詫び:OnBaseの導入状況に関する記述に一部事実と異なる表現があったため修正しました。(6月4日)