今回は、「サービスを考える」です。
ネットショップに限らず商売全般で一番重要なことは、商品やサービスが優れていることです。食品なら味がとても美味しいということが重要です。そして「この商品をお買い上げくださった方で、気に入っていただけない方はいつでも返品してください。」と言い切れる自信のある商品を揃える必要があります。
では、商品が良いから売れるかと言うと、なかなかそう簡単に消費者は商品をショッピングカートへクリックしてはくれません。では、価格が安ければクリックしてくれるのでしょうか?いやいや価格を下げて、粗利を削ってまで商売を続けたのではプロの商売人とはいえないです。ショッピングモールで頻繁に行われている、価格競争は「自転車操業」の最たる例です。一旦自転車操業に陥ると、そこから抜け出すことは困難になってしまいます。
そこで価格競争をしないで、お客様を獲得するために検討すべきことは、お客様から「ありがたい」と感謝されるサービスを用意することです。まず、お客様にとって「便利さとは何か」「楽しさとは何か」「具体的な問題解決とは何か」を想像してみましょう。「うれしい、便利、おもしろい」と心から、満足していただけるサービスです。
そして、購入後の印象が良ければ、次回の購入にもつながります。さらに、自分がうれしかったことは、誰かに話したくなるもの。おひとりおひとりに、きめ細かな配慮をすることで、クチコミ効果も期待できるのです。
1)食品の場合は、商品を使ったアイデアレシピなどを提供。
また、商品の取り付け方法や操作方法を、ビジュアルで分かりやすく伝えます。
2)お客様に感動を与えるには、
ちょっとしたプレゼントやメッセージカードなど(アナログ的な手段ですが)が効果的です。
3)お客様が希望する商品を、特別にお取り寄せする。
また、商品の入れ替えが毎日のように頻繁な場合、1ヶ月間の間に注文された商品をお預かりして、
まとめて出荷することで送料を安くするようなサービスを検討してください。
4)次回からの購入が便利なように、商品カタログやFAX注文用紙などを商品と一緒に添えてください。
5)指定期間内の返品や保守点検、アフターサービスなど、具体的なサービス内容を検討してください。
参考事例1 京都快眠ショップアステ
お布団を販売している、京都快眠ショップアステさんは、「おふとんお引取りサービス」や「カバーセッティングサービス」を提供しています。新しいお布団を買いたくても、押入れの中は古くなった布団や衣類などが一杯で、処分に困っている人がとてもたくさんいらっしゃいます。その上、お布団をゴミ回収に出そうにも、回収業者に別途委託せねばならないため、面倒なのです。また、大学に進学が決まった学生にとって、布団カバーのセッティングなどはやったことがないため、これもまた面倒なものです。お客様にとって、面倒なことをサービスとして提供することはとても重要なことです。
参考事例2 オーダメードジュエリーPosy&Posy
オーダメードジュエリーPosy&Posyさんのサイトでは、デザイナーのPosyさん直筆のデザイン画に、オリジナルのリング名と、メッセージポエムが添えられています。また、専用BOXに入れてラッピングしています。男性から女性へ指輪をプレゼントする場合、サイズが違ったらどうしようか?メッセージカードを入れたいけれど、照れくさいし。そんな男性の気持ちを、カバーしてくれるサービスが提供されています。
参考事例3 永平寺御用達米五の味噌
永平寺御用達米五の味噌さんでは、この季節に手作り味噌セットの注文が多数あります。そんな手作り味噌を作りたい方のために、味噌作りのプロの指南書が、イラスト入りで提供されています。プリンターで印刷できるようにPDFファイルも用意してありとても便利です。
著者プロフィール
名前 | 田嶋 節和 | tajima[アットマーク]surfboard.co.jp |
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会社 | 株式会社サーフボード | |
サイト | http://www.surfboard.jp/ |