「なぜ、ビジネスデータ分析が必要か」
長引く不況の中で、実務現場で緻密でかつ戦略的なビジネス活動が求められています。その中のひとつとして、多量な実務データを分析して問題点や課題を発見し、その原因や要因を求め、より具体的な対策を立てる「ビジネスデータ分析」があります。
ビジネスデータ分析とは、実務現場のひとりひとりが行なう数千数万件の多量な実務データを用いた分析のことです。誰もがすぐに始められ、すぐに役立つビジネスデータ分析。しかし、その進め方や実践手法、利用ツールは意外と知られていません。
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本連載はExcel解説書「Excelでマスターする『ビジネスデータ分析』実践の極意」から一部を抜粋・再編集したものです。Excelは単に表計算やグラフを作るだけのツールではありません。Excelに用意された豊富なデータ分析ツールを使いこなすことで、いままで見過ごしてきたビジネスチャンスやつまづきの芽を、ガッチリ見つけましょう。
ピボットテーブルで行なうデータ分析
――ピボットテーブルの基本の流れ
Excelのデータベース機能の中で、OLAP(オンライン分析処理)ツールとしてデータ分析を行なう機能が、ピボットテーブルです。ピボットテーブルは、誰でも簡単にすぐに利用できるデータ分析ツールです。
キーワード――ピボットテーブルとは
「ピボット」とは、辞書を引くと「回転する」「要約する」とあり、「テーブル」は「表」という訳されます。
つまり、ピボットテーブルとは回転する(また要約する)表ということになります。集計項目が、行や列の欄に移動回転することを意味します。
ピボットテーブルの操作概要
ピボットテーブルによるデータ分析の流れ
ピボットテーブルによるデータ分析の流れは、「データリスト形式の表」を「L型マトリックス表」に集計し、「グラフで分析する」ことです。
ピボットテーブルを使った実際の操作の流れ
ピボットテーブルウィザードの画面
ピボットテーブル機能では、「ピボットテーブル/ピボットグラフウィザード」が表示されます。通常はExcelの表からピボットテーブルを作成するので、1枚目の画面で[完了]ボタンをクリックします。
このウィザードは3画面で構成されます。
2画面目では、使用するデータ範囲を指定します。ウィザード起動時にカーソルが表内にあれば、自動的に表全体が指定されるので通常は変更の必要はありません。
3画面目では、ピボットテーブルの作成場所を指定できます。通常は新規シートがわかりやすいので、規定値のままで構いません。
上記理由により、これ以降の解説では2画面目と3画面目を表示させず、1画面目のウィザードで[完了]ボタンをクリックします。
OnePoint――データリスト形式の表から直接ピボットグラフを作成する
ここで解説したように、データ分析はデータリスト形式の表からピボットテーブルでL型マトリックス表にし、グラフにするという過程で行ないます。
しかし、ピボットテーブルを作らず、最初からグラフを見たい場合もあります。そうした場合は、グラフウィザードの最初の画面で、一番下に表示されている[ピボットグラフ レポート(ピボットテーブルレポート付き)]をクリックして、[完了]ボタンをクリックします。
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