エコロジーは一過性のブームではない。地球環境の悪化は待ったなしで進んでいる。地球に厳しい無駄な電力消費を減らして、少しでも環境保全に取り組むというのは、個人・法人を問わず積極的に取り組むべき課題だ。
KDDIが4月20日に突如発表したau夏ケータイの1モデルは、そんな同社の「環境保全への取り組み」を示した意欲的な製品と言える。
詳細はまだ明らかにされていないが、シャープ製端末で、背面に太陽電池パネルを搭載した防水ケータイになっている。太陽電池を使ったケータイ充電器はすでに販売されているが、液晶パネルと並んでシャープの看板技術である太陽電池をケータイそのものに組み込むというのは世界初だという(ROA Group調べ、2009年3月現在)。
気になる性能は、開発中の測定値(製品では変更になる可能性がある)として、快晴の屋外で太陽に直角にソーラーパネルを向けた場合で、約10分間の充電で1分間程度の通話、約2時間の待受けが可能。太陽電池による発電で、本体内蔵充電池に最大80%まで充電できる。
今やケータイはワンセグやデジカメ、フルブラウザーなど多機能搭載が当たり前になり(本端末の搭載機能は未発表だが)、通話や通信をガンガン使うと1日もたずに電池切れになることも珍しくない。そのため、街中では乾電池を使った急速充電器を取り付けたケータイでメールを打ったり会話している姿もよく見かける。
この夏モデルケータイは、そうした「丸1日ガンガン使えるケータイ」を目指したわけではないが、ユーザーのニーズと社会からの要求を同時に満たす1台になる可能性を秘めている。製品リリースに期待したい。
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なお、au(KDDI)のFlash版ページの4番目のメニューでは、まるで人工衛星のような太陽電池パネルを大きく開いたコンセプトモデル(上のイメージ写真とも大きく異なる)が掲載されている。これも同社の強い意気込みを表わしたものだろう。