登場当初からその優れた性能で高い評価を得たインテルのCore i7プロセッサー。Core i7を搭載したマシンは各社から発表されているが、その中でもアルミケースのかっこいい筐体と、ハイスペック構成の「Endeavor Pro7000」(以下Pro7000)は、一際異彩を放っている(関連記事)。
そのPro7000の評価機をしばらく借用する機会を得たので、短期ロードテストレポートをお届けしたい。
「カッコイイ」は「安い」より……強い
筆者はPro7000の発表当初から注目し、同社のウェブサイトの製品情報ページを覗いては「買おうかな~どうしようかな」と迷っていたものだ(まだ迷っている)。Core i7搭載パソコンは各社から出ているし、ほとんどの場合、Pro7000と同構成にしても安価だ。それでもPro7000が欲しい理由は、ずばり「筐体のかっこよさ」と「拡張性の高さ」だ。
例えば、レビューを掲載したCore i7搭載パソコン、デル「Studio XPS 435」やヒューレット・パッカード「Pavilion Desktop PC m9690jp/CT」の場合、電源出力が500W未満となっている。大抵の用途ではこれで不足ないのだが、筆者はヘビーゲーマー。Core i7搭載パソコンにはハイエンドのGPUを搭載したい。具体的にはGeForce GTX 260以上のGPUだ。しかし、ピークではグラフィックスカード単体で200W弱の電力を喰うハイエンドGPUを搭載するには、500W未満の電源では厳しい。
その点、Pro7000は1000W級の電源を標準搭載。PCI Express電源コネクターも、6+2ピンタイプを4つ備えている。ショップブランドパソコンでも、1000W級を標準搭載するCore i7搭載パソコンはそうはない。筐体内も広々としているので、その気になればSLI構成も可能なほど拡張性には余裕がある。実際、Pro7000の現在の商品構成では、GeForce GTX 280のSLI構成も購入時に選択可能だ。ドライブベイ類も充実しているので、拡張性の面ではケチの付けようがない。
そのうえ、Pro7000の筐体はとてもかっこいい。フルアルミで金属の質感を生かした色とメッシュの前面はMac Proに似すぎているという指摘もあるが、それはそれ。現時点で発売されているCore i7搭載パソコンでは、一番かっこいいマシンだと思う。動作時の静音性が意外に高いのも魅力だ。
「タワー型パソコンにかっこよさなんか求めないよ」という人も少なくないだろう。豪華な筐体のせいもあってか、Pro7000の価格はCore i7搭載パソコンの中でも高い方だ(最小構成時は17万9970円なので、それほど高くはない)。でもパソコンは毎日目にするもの。どうせ買うなら少しでも見栄えのいいものを選びたい。「かっこいいは七難隠す」のだ。
ささやかな利点だが、Pro7000には側面吸気口がないという利点もある(デルやHPはある)。前面と背面を塞がなければ、設置場所にはあまり気を使わずにすむわけだ。