最低価格が8万円台からという衝撃的な値段で登場した、ヒューレット・パッカード(HP)のCore i7搭載デスクトップパソコン「Pavilion Desktop PC m9690jp/CT」(以下m9690)。評価機を試用する機会を得たので、早速レポートしてみたい。
ミニタワーながらベイ類は充実
各社のCore i7搭載パソコンは、拡張性を重視したミドルタワークラスの筐体を採用する製品が多い。以前に紹介したエプソンダイレクト「Endeavor Pro7000」やデル「Studio XPS 435」もそうした製品だ。
m9690はそれらとは異なり、ミニタワーサイズとなっている。Studio XPS 435との比較で言えば、高さと奥行きが10cmほど小さい。Studio XPS 435やEndeavor Pro7000を机の上に置くとかなり威圧感があるが、m9690ならそれほど無理せずに机上に置ける。筐体のデザインは、Core 2 QuadをCPUに採用するm9680jpシリーズと同様である。
ミニタワーサイズと言っても、ドライブ類の拡張性は高い。光学ドライブ用の5インチベイは2基、内蔵3.5インチHDDベイも2基装備。2台のHDDを組み合わせたRAID 0/1構成での注文も可能だ。パフォーマンスの高いRAID 0だけでなく、最近では信頼性を重視したRAID 1構成で注文する顧客も増えているという。
内蔵HDDや光学ドライブに加えて、独自のリムーバブルHDD用スロットも用意しているのがHP製品らしいところ。光学ドライブベイの下、本体の中央には「HPポケット・メディア・ドライブ」(中身は2.5インチHDD)用のベイが、本体下部の右側には「HPパーソナル・メディア・ドライブ」(中身は3.5インチHDD)用のベイがある。どちらもUSB接続なので、スピード面では内蔵HDDに及ばないが、パーソナル・メディア・ドライブの方は最大1TBのHDDもオプションで用意されている。これらのリムーバブルHDDは、USBケーブルでHP以外のパソコンに接続して使うことも可能なので、データ交換用途にも適する。