写真1 「LUMIX DMC-FX7」。カラーリングはシルバーのほか、ピアノ調ブラック、ピンク、濃紺が選べる。 |
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全域F2.8で光学12倍ズームの400万画素モデル 松下電器産業「LUMIX DMC-FZ10」レビュー。写真をクリックすると当該記事に移動します。 |
松下電器産業の「LUMIX DMC-FX7」は2003年秋に発売された「LUMIX FMC-FX5」の後継機種で、小型ボディに光学3倍ズームと光学式手ぶれ補正機能を装備している点は同様だ。
ただし外観/スペックは大きく異なっている。CCDが400万画素から500万画素となり、液晶モニタが1.5インチから2.5インチへと大型化する一方で、ボディは横幅で約15mm、奥行きで1mm、高さで3mmと格段に小さくなっている。
なかでもインパクトがあるのはデジタルカメラとしては最大級の2.5インチ液晶だ。このサイズの液晶はすでにソニーの「Cyber-shot T」などで採用されているが、本機は本体サイズがひとまわり小さいこともあって、操作部を除けばほとんど背面全体が液晶となっている。光学ファインダは省略され、従来機では背面に配置されていたモードダイヤルが右上部に埋め込まれたような形状で配置されている。モードダイヤルは指が掛かる部分が少ないこともあって回しづらいうえ、本体の端にあることからポーチやポケットから取り出す際に回ってしまうこともあるなどやや使いづらい。
写真2、3 操作系はきわめてシンプル。撮影モードはオート主体で、露出補正などよく使う機能はダイレクトに呼び出せるしくみ。大画面の液晶は文字も大きく操作しやすい。 |
もうひとつの特徴である「光学式手ブレ補正」の威力はすぐに実感できる。もちろん補正は万能ではなく、室内や暗がりで片手撮りすればそれなりにブレてしまうものの、1/30秒程度で片手撮りしてもほとんどブレが確認できず、両手でしっかりホールドすれば薄暗い室内でもなんとか撮れる(大型液晶モニタを隠すことなく両手でしっかりホールドするのはちょっと難しいのだが)。
手ブレ補正モードをMODE1(常時補正)にしておけば液晶画面で構図を決める際にも見やすい。
全体を縦480ドットにリサイズ(縮小)したもの。 | 中央部を640×480ドットでトリミング(切り抜き)したもの。 | |
サンプル 解像感が非常に高くシャープな印象。やや滑らかさにかけデジタル処理の後をうかがわせるが、帆船のロープなども細かく再現できている。画像処理でノイズを上手く消しているが、水辺の影の部分に若干の色ノイズが見られる。全体にメリハリの利いた鮮やかな印象。 |
写真の構図決めのポイントは「風景の一部を切り取る」ことで単なる景色に撮影者の意図を盛り込むことだと言われる。ほぼ液晶のみで占有されている本機の背面モニタを観ていると、額縁を通して風景を切り取っているような気分になる。この感覚は光学ファインダやEVF、バリアングル液晶のどれにもない新しい感覚だ。大画面の液晶は、撮った写真を人に見せるとか、文字が大きくなってメニュー操作がしやすいといったメリットもあるのだが、構図決めそのものが楽しくなるというのは、スナップカメラにとって非常に重要なことではないかと思う。
LUMIX DMC-FX7の主なスペック | |
製品名 | LUMIX DMC-FX7 |
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撮像素子 | 1/2.5型原色CCD |
画素数 | 有効500万画素 |
焦点距離 | 35~105mm相当(35mmフィルム換算) |
開放F値 | F2.8~5.0 |
出力サイズ | 最大2560×1920ドット |
記録メディア | SDメモリーカード |
記録形式 | JPEG |
液晶モニタ | 2.5型低温ポリシリコンTFT(約11.4万画素) |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(3.7V、710mAh) |
バッテリ寿命 | 約120枚(液晶ON、CIPA測定基準) |
サイズ(W×D×H) | 94.1×24.2×50mm |
重量 | 約135g(本体のみ) |