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LaVie G タイプN

LaVie G タイプN

2004年06月03日 00時00分更新

文● 松本 俊哉

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スロットインドライブとインスタント機能で
Windowsを起動せずにCD/DVD鑑賞

 本機のインスタント機能は、スロットイン式のDVDマルチプラスドライブ(NECでは“DVDスーパーマルチドライブ”と呼称)に挿入したディスクの種類によって、CDとDVD再生が自動的に選択される。CD再生時は画面右のペイン(ウィンドウの分割領域)に各トラックの再生時間などが表示されるだけのシンプルなインターフェイスで、Windows Media Playerなどで採用されている“ビジュアライザ”(音に合わせて絵が動く視覚エフェクト)がないので、画面を開いて使う場合は若干物足りなさを感じてしまう。

スタンドに立てかけた状態(液晶モニタオープン) スタンドに立てかけた状態(液晶モニタクローズ)
スタンドに立てかけた状態(液晶モニタオープン)。スタンドに立てかけた状態(液晶モニタクローズ)。
スタンドに立て掛けて本体を開くと、自然と目の高さに液晶画面の位置が合う。Windowsを起動せずにCD/DVDを再生する「インスタント機能」を使うなら、この立て掛けスタイルがベストマッチだ。本体を閉じればすぐに気づくが、スタンドを使うことで省スペースにもなっている。

 DVD再生は常に全画面表示で、LaVie G タイプNが内蔵する1280×768ドット表示のワイド12.1インチ液晶モニタが生きる。どちらもアプリケーションキー(右クリックと同等の機能を持つキー。Windowsキーの逆側にある)を押すとメニューが現れ、再生関連の操作やメニュー表示、音声/字幕/アングル選択などが行える。再生や停止/一時停止/正逆の早送りだけなら本体右側面のボタンでワンタッチ制御も可能。また、動作中は本体背面のヘッドフォン兼光デジタル出力が有効なので、LaVie G タイプNの内蔵スピーカをオフにして外部出力を生かすこともできる。

 DVD再生では色合い/コントラスト/輝度/彩度を多段階に調節できるが、初期状態がほぼベストと思われる。720×480ドットのDVDソースを全画面にアップサンプル(拡大)して表示するため、先鋭さはややスポイルされているが、太陽光のハイライトが入っても白飛びせず、人肌のグラデーションも滑らかに表現される。木立の緑や水の飛沫も色鮮やかだ。画質については、開発陣のかなり気合の入ったチューニングがされている印象を受けた。

 それだけに残念な点も1つ挙げておきたい。聞き手の個人差(感覚の違い)もあるかもしれないが、ボリュームを絞ったときに本体背面の排気ファンからのヴーンとうなるようなノイズが気になった。これを下げるオプションがあれば完璧なのだが。

光学マウスと拡大表示アプリの併用で
“スタンドに立てて”ノートを使う

 本体を机上のスタンドに立てて液晶モニタを開けば、自然に画面と目の高さが揃う。そのままではWindowsを起動するとキーボードが打ちづらいうえにタッチパッドも触りにくくなるが、ここで付属の光学マウスにスポットライトが当たる。もはや言うまでもなく、家で机に置いたLaVie G タイプNはスタンド収納が基本スタイルだ。目の高さで表示される液晶モニタに光学マウスを組み合わせれば、ほかのノートPCを使うときのような前傾姿勢ではなく、椅子にもたれかかってくつろぎながら操作できる。

MediaGarage MediaGarage
NECオリジナルのマルチメディア統合環境「MediaGarage」。Windows XP Media Center Editionのようにシンプルな操作環境を実現し、動画や音楽、静止画を共通のインターフェイスで視聴できる。

 「画面と顔の距離が離れる分、細かい文字が見づらくなるのでは」と思うかもしれないが、その心配は無用だ。LaVie G タイプNにはポートレートディスプレイ(株)製の画面拡大表示ユーティリティソフト「Liquid View(リキッドビュー)」(※1)がインストールされていて、標準(100%)から最大200%までの11段階でアイコンや文字を拡大表示できる。

※1 Liquid View ただし、評価機構成での“ミニマムソフトウェアパック”選択時にはLiquid Viewは含まれない

 また、Webブラウザ(Internet Explorer)のツールバーにあらかじめ組み込まれている「Liquid Surf(リキッドサーフ)」(※2)は、75~250%の11段階でWebページを拡大縮小表示が可能。もともとワイド12.1インチというサイズの割に1280×768ドットという高い解像度を採用していることもあって、拡大しても表示が荒くなることはない。この拡大縮小機能を使いこなせば、高解像度表示を生かして画面内の情報量を多くすることも、画面から顔を離したリラックススタイルで見やすさを保つことも自在だ。ちなみに、拡大縮小の切り替えは瞬時に行われる、待たされることもない。

※2 Liquid Surf ただし、評価機構成での“ミニマムソフトウェアパック”選択時にはLiquid Surfは含まれない

BeatJam for NEC BeatJam for NEC
ジャストシステムによるジュークボックスソフト「BeatJam for NEC」。ウィンドウモードからRoomStylePlayerモードに切り替えれば、視覚エフェクトの利いた全画面表示で音楽を楽しめる。画面から少し距離をとって操作することを前提に、ボタンやメニューが大きめに作られている。

 Webブラウザ以外にも、距離をとって使うことを想定したアプリケーションが用意されている。最近のNEC製PCには必ず付属しているマルチメディア統合環境「MediaGarage」(※3)や、ATRAC3/MP3ファイル対応ジュークボックスソフト「BeatJam for NEC」がその代表だ。MediaGarageはTVチューナ内蔵PCでは録画・再生や音楽/静止画の再生・表示を行うマルチメディア再生環境で、“Windows XP Media Center Edition”のように大きなアイコンと文字で機能を表示し、リモコンによる操作をサポートするのが特徴だ。LaVie G タイプNではTV関連の機能やリモコンを装備してないが、HDD上のMPEGファイルの視聴が行える。

※3 MediaGarage ただし、評価機構成での“ミニマムソフトウェアパック”選択時にはMediaGarageは含まれない

 一方のBeatJamも、通常のウィンドウ表示で「RoomStylePlayer」ボタンを選べば、全画面表示のド派手なビジュアライザが動き回るモードに切り替わる。再生/停止などのボタンはもちろん大型で、プレイリスト選択画面も極端に大きなフォントとアイコンで構成されているので、スタンド利用時には最適な見やすさとなっている。

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