家庭向け情報家電製品や関連技術の見本市“2004 International CES(Consumer Electronics Show)”が米国時間の8日~11日の4日間、米国ネバダ州ラスベガスのLas Vegas Convention Center(LVCC)、Las Vegas HiltonおよびAlexis Park Hotelの3会場で開催された。主催はCEA(Consumer Electronics Association)。
2004 International CESの会場となったLVCCの様子。タクシーの後ろには、日本でも最近お馴染みになった液晶ディスプレーメーカーの台湾ベンキュー(BenQ)の看板がが多かった |
開幕前日(7日)にヒルトンホテルで行なわれたPre-Show Keynoteのビル・ゲイツ氏。なお、この講演の詳細は別途紹介する |
同じく前日に開催された各社のプレスカンファレンスでも、シャープ(株)の米国法人シャープ・エレクトロニクス(Sharp Electronics)社が最大45インチの16:9ワイド液晶テレビ“AQUOS”を今夏から順次発売すると発表(日本での発売もほぼ同時期になる)、(株)東芝の米国法人Toshiba America社は「当社では、プラズマディスプレーや液晶ディスプレーなどのFPD(フラットパネルディスプレー)の開発にも注力するが、(価格や機能のバランスを考慮して)ベターな選択は液晶リアプロジェクターやホームシアターになるだろう」との市場予測を明らかにするなど、各社の思惑(主力となる製品)は微妙に異なるものの、HD(高解像度)対応大画面テレビの市場拡大に期待を抱き、懸命にアピールしている点では共通する。事実、ラスベガスで乗ったタクシーの女性運転手から「CESに来た人? HDTVってプラズマと液晶があるけど、どっちがどういいの?」などと質問されるなど、今年は米国で大画面&HD対応テレビへの移行が急加速しそうな印象を受けた。
前日に行なわれたプレスカンファレンスから。Matsushita Electric of Americaの社長兼最高経営責任者のドン・イワタニ(DON IWATANI)氏。コンチネンタル航空の機内誌の表紙を飾ったと誇らしげだった | Matsushita Electric of AmericaのHDMI対応DVDレコーダー『DVD-S97』 |
また、松下電器産業(株)の現地法人Matsushita Electric of America社は、大画面テレビ“VIERA(ヴィエラ)”シリーズの充実に加えて、デジタルデータを移動するメディアのDVD-RAMやSDメモリーカードを軸に、HDD&DVDレコーダーやDVDプレーヤーの積極展開を発表。HDD&DVDプレーヤーは日本ですでに発売済み(米国では2月以降順次発売)の“DIGA(ディーガ)”シリーズが中心となるが、今年4月に発売予定の『DVD-S97』はコピープロテクション技術を取り込んだデジタル映像出力端子“HDMI(High Definition Multimedia Interface)”を搭載するとのことで、注目を集めている。
開幕2日前(6日)に行なわれた“Innovations Press Preview Reception”(2003年中に登場した革新的製品を表彰する)のプレビューパーティーに現われた“CESロボット”(正式名称は不明)。高さは2.5mほどあり、目や口、手の動きなどで表情を変える。むき出し(?)で無防備のお尻がちょっと可愛い |
IPPRの会場に展示された、韓国LG Electronics(LG電子)の60インチプラズマディスプレー『DU-60PY10』。解像度は1366×768ドットで、コントラスト比1000:1、輝度は1000cd/m2。なお2004 CES会場のLG電子ブースには、さらに大きな76インチのプラズマディスプレーが出展されている |