ここでは“COMPUTEX TAIPEI 2003”開催中の特別編として、台湾で知名度の高いPC雑誌を紹介する。全般的に速報性が高く、発表前の製品情報が当然のように掲載されている。なお、価格はすべて1元(1NT$)=3.7円のレートで、日本円に換算している。
■ 『PC DIY!』(約621円/月刊誌/342ページ)
SerialATA RAIDの構築や、DDRIIの技術解説などを掲載する、テクニカル系ハードウェア雑誌。8月末に発売されたと思われる9月号で、9月24日に正式発表される『Athlon64』を特集。クロックや製造プロセスなどのスペックはもちろん、『AthlonXP 3000+』や『同2000+』、『Pentium4 3.06GHz』と対決させたベンチマークまでをも掲載している。
■ 『Download!』(約477円/月刊誌/132ページ)GoogleのTIPSや、MSNメッセンジャーの機能拡張をするフリーソフト紹介などを特集する、インターネット活用雑誌。また、フリーソフトやパッケージソフトといったソフトウェア紹介が中心で、ハードウェアは巻末3ページの新製品レビューのみ。β版を用い、8月末発売号にて『Office2003』の機能紹介、使用レビューを掲載する。
■ 『PC home』(約666円/月刊誌/266ページ)
発生したエラーを読者から募集して解決法を紹介する、毎号8ページの連載をもつなど、身近で実践的な情報を扱う雑誌。製品紹介に実売価格も掲載する、数少ない読者にやさしい雑誌でもある。“いまは待て”から“絶対買え”まで、10段階のランク付けをする製品紹介が特徴。9月1日発売号に掲載されている約40の製品のなかでは、ソニー『CLIE PEG-NX80V』が最高点の8.5点を記録している。特集は、Officeのチップスを2号連続で掲載する。
付録ブームの台湾雑誌
いま、台湾の雑誌は付録が大ブーム。シャンプーとトリートメントを同梱するファッション誌はあたり前、食卓向けレシピ誌では、肉の燻製が付くものまで現われている。PC雑誌も例外ではなく、各誌こぞって付録を付けている。
■『ComputerDIY』(約625円/月刊誌/256ページ)CPUやマザーボード、GPUなどの基幹パーツの紹介を中心とする、テクニカル系ハードウェア雑誌。9月上旬発売のAthlon64特集で、VIA『K8T800』搭載マザーを6製品を掲載する。また、『Athlon64 3100+』のベンチマークを載せているが、比較対象がないため、ベンチマークの意味をあまりなさないのが残念。付録として、ケーブル結束チューブが付属する。
■ 『@live』(月刊誌/約366円/176ページ)ノートPCや携帯電話、デジカメなど、モバイル向けの製品紹介を中心とする雑誌。動物型グッズを特集するなど、体裁や記事は女性向け。それでいてアダルト小説『乳房的美麗興哀愁』を連載している。付録はパソコンまわり掃除用のクリーナー。
■ 『Wireless New Life』(ムック/約366円/120ページ)無線LANのアクセスポイントやアダプターの製品紹介ムック。BenQのCD-Rメディアを10枚付属。都合により購入していないため詳細は不明。
台湾人は専門誌がお好き!?
刺青専門誌やダイエット専門誌がコンビニに並ぶなど、台湾には、細かい切り口の専門誌が多い。
■ 『COOL! 電脳完全降温』(ムック/約366円/80ページ)冷却専門誌。ファンレスのグラフィックボードにファンを取り付けるなど、あらゆるパーツを徹底的に冷却する。5インチベイ内蔵型の温度モニター付きファンコントローラーをレビューしつつ、汎用の温度計をCPUに取り付ける工作ページがあるなど、予算に合わせた冷却方法を提案する。
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