- iRiverはファームウェアのアップデートを頻繁に行うことで定評があるので、新しい音楽形式にも素早く対応してくれそうという期待が持てる。
- 本体の細かい部分の作りがやや雑な感じもした。
ライバルと目されるアップルコンピュータの「iPod」(写真をクリックするとレビュー記事に移動します)。 |
HDD内蔵の携帯オーディオプレーヤと言えば、アップルコンピュータの「iPod」の独壇場である。他社からも発売はされているものの、オーディオ製品としてのデザインの完成度はiPodにはかなわない。店頭でiPodと他製品が並んでいるのを見ると、これを痛感させられる。
しかし、ようやくiPodと比較検討できそうな製品が登場した。韓国iRiver社が開発し、国内では5月に発売された「iHP-100」は、10GBのHDDを内蔵し、サイズもiPodとほぼ同じである(編集部注:9月にHDD20GB搭載の「iHP-120」が発表されている)。デザインはやや安っぽい気もするが、iPod以外のHDDプレーヤの中では頭ひとつ抜きん出ている。
●【ほとんどの操作はリモコンだけでOK】 リモコンにもバックライト付き液晶ウィンドウがあり、本体液晶部とほぼ同じ情報を表示できる。操作も録音以外はリモコンだけで行える。コードはFMアンテナにもなっている。 |
iPodはWindows版でもWindows Media Audio(WMA)形式に対応していないが、iHP-100はWMAはもちろん、MP3、ASF、WAVにも対応、さらに将来的にはファームウェアのアップデートによりOggVorbisにも対応予定だという。
PCとの接続はUSB 2.0に対応し、Windows XP/2000なら、USBケーブルをつなげるだけで別途ドライバを用意しなくても、リムーバブルディスクとして認識される。USBストレージクラスに対応し、外付けHDDとして利用することも可能だ。
●【PCからの転送は専用ソフトいらず】 Windows XPなら、USBケーブルをつなげるだけでリムーバブルディスクとして認識される。エクスプローラなどで普通にファイルを扱う感覚で、音楽データのコピーや移動ができる。 |
FMチューナやイコライザ、多彩な再生モードなど機能が多いぶん、1つのボタンを“クリックする”“長押しする”などして使い分けるため、操作が少しわかりにくかった。音質は高音部がやや弱い印象を受けたが、よほど音にこだわりのある人でなければ、問題はないだろう。
iPodの美しさを取るか、iHP-100の多機能さを取るか、迷うユーザーが出てきそうである。
iHP-100の主なスペック | |
製品名 | iHP-100 |
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対応OS | Windows 98 SE/Me/2000/XP(Mac OSはファームウェアアップデートで対応予定) |
対応ファイル形式 | MPEG-1/2/2.5 Layer3、WMA、WAV |
HDD | 10GB |
インターフェイス | USB 2.0 |
バッテリ | 内蔵リチウムポリマー充電池 |
FDD | なし |
連続再生時間 | 16時間 |
液晶 | 2.3インチモノクロ液晶(128×160ドット、バックライト付き) |
サイズ | 約60(W)×19(L)×105(H)mm |
重量 | 約160g |