撮影サンプルと総評
Pシリーズ最上位モデルであるP10と比べると大きめのボディや機能的な省略はあるものの、ほぼ同一の仕様を持つだけあって起動や撮影はクイックで、入門/普及機という印象はなく気持ちよく利用できる。P10やP9に比べると大きめボディにしても、かえって持ちやすいサイズになっていると言えるだろう。
撮影サンプル1(a)。2592×1944ドットの元絵を 640×480にリサイズした | 撮影サンプル1(b)。2592×1944ドットの元絵の部分をトリミングした | |
撮影サンプル1。クリアで透明感のある発色のため、鮮やかながら自然な色味となっている。2592×1944ドットで撮影。 |
撮影画像に関しては、ほぼP10と同程度の画質で、Cyber-shotシリーズに共通する記憶色を強調しつつも自然な発色と500万画素ならではの細かな描写となっている。周辺部での色収差が気になるものの、コンパクトなレンズに高画素機CCDの組み合わせではやむを得ないところもある。
撮影サンプル2(a)。1944×2592ドットの元絵を 640×480にリサイズした | 撮影サンプル2(b)。1944×2592ドットの元絵の部分をトリミングした | |
周辺部ではわずかにエッジの着色が見られるが画質は良好。輪郭強調は控えめという印象を受ける。1944×2592ドットで撮影。 |
P50/P71/P31といった一連の製品は、単3電池を利用可能にしたこともあって大型でやぼったいデザインになってしまい、スリム&スタイリッシュなP5/P7/P9などの廉価版というイメージが強い。しかし、高い基本性能を活かしつつより使いやすくしている点は高く評価でき、特にP92はP10よりも長い電池寿命が実現され、しかも緊急時の入手性が容易なアルカリ乾電池も利用できることを考えれば非常に実用的な製品と言えるだろう。
撮影サンプル3(a)。1944×2592ドットの元絵を640×480にリサイズした | 撮影サンプル3(b)。1944×2592ドットの元絵の部分をトリミングした | |
マクロ撮影結果。マクロは広角時で10cmまで近接できる。マクロモードでもそれほど絞られないため(F4.5、Exif値)、前後のボケが気になる。絞って撮影する花マクロのモードがシーンプログラムに欲しいところ。1944×2592ドットで撮影。 |
Cyber-shot DSC-P92の主なスペック | |
製品名 | Cyber-shot DSC-P92 |
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撮像素子 | 1/1.8インチ有効510万(総530万)画素CCD |
レンズ | 光学3倍ズーム f=8~24mm(35mmフィルムカメラ換算時:39~117mm)、F2.8~5.6 |
記録媒体 | メモリースティック(PRO対応。32MB付属(※1)) |
記録画素数 | 2592×1944/2592×1728(3:2)/2048×1536/1280×960/640×480ドット |
動画記録 | 640×480/160×112ドット |
記録時間 | MPEG1、メディア容量に依存。例えば、128MBメモリースティックの場合、VXモード(640×480ドット)で最大連続約5分50秒 |
液晶モニタ | 1.5インチTFT(12万画素) |
インターフェイス | USB、AV出力、DC入力 |
電源 | 単3電池×2(ニッケル水素充電池、アルカリ乾電池、ニッケルマンガン乾電池) |
本体サイズ | 約119.5(W)×36.8(D)×57.7(H)mm |
重量 | 約199g(本体のみ)/約261g(装備重量) |