XABRE ULTRA 64MB TD/RADEON 9500 PRO
XABRE ULTRA 64MB TD/RADEON 9500 PRO
2003年05月06日 21時24分更新
Triplex/恵安/ATIテクノロジーズジャパン
実売価格:1万8000円前後(XABRE)
実売価格:3万円弱(RADEON)
2002年末、2つのビデオチップがリリースされた。SiS「Xabre 600」とATI「RADEON 9500 PRO」。ともにまったく新しいコアというわけではなく、既存製品をベースにしているのが特徴だ。
既存製品のクロックアップ版
――Xabre 600
写真1 最近見かける機会の多い銀色基板はこのTriplexが先駆的存在。「SiS301」を追加することで、TV出力/DVI出力の両端子を持ちデュアルディスプレイも可。 |
Xabre 600を搭載するのがTriplex「XABRE ULTRA 64MB TD」。Xabre 600は、従来のXabre 400の製造プロセスを0.13μmにシュリンクしたもので、AGP 8xへの対応など、機能的には大きく変わらない。よって、バーテックスシェーダのバージョンは1.1、ピクセルシェーダは1.3で、ビデオチップとしてはDirectX 8.1世代といっていい。動作速度はコアが300MHz、メモリがDDR600MHzと、Xabre 400の250/250MHzよりは若干上昇している。対抗馬はGeForce4 MX460、RADEON 9000搭載ボードあたりになるだろう。
機能的にはRADEON 9700と同等!
――RADEON 9500 PRO
写真2 ビデオメモリは128MB。カード上部の電源コネクタの接続は必須。純正品以外にも、“PRO”が付かないRADEON 9500搭載カードがサードパーティ各社から発売されている。 |
ATIテクノロジーズ ジャパン「RADEON 9700 PRO」レビュー。写真をクリックすると当該記事に移動します。 |
ATIテクノロジーズ ジャパン「RADEON 9000 PRO」レビュー。 |
一方のRADEON 9500 PROは、ATIの最上位モデル「RADEON 9700 PRO」の廉価版にあたる。RADEON 9700 PROは初のDirectX 9フルサポートのビデオカードとして登場した。8つのパイプラインなど大幅に強化された内容もさることながら、ベンチマークでもGeForce4 Ti4600搭載カードのスコアを大きく上回る最強カードだ。しかし、カードの価格は5万円近い。下位モデルとの差が大きいので、9500PROはその間を埋める存在ということだろう。
では、RADEON 9700 PROとRADEON 9500 PROの差は何かといえば、コア/メモリのクロック(9700は325/DDR620MHz、9500は275/DDR540MHz)とメモリバス幅(256bitと128bit)だ。よって、9500 PROのメモリ帯域は9700 PROの半分以下。逆に、それ以外の機能は変わらないともいえる。
写真3 今回のベンチマークテストに加えた「ALL-IN-WONDER 9700 PRO」。以前のモデルにあったIEEE1394などの追加要素はない。なお、コア/メモリクロックも標準のRADEON 9700 PROと同じ325/DDR620MHz。実売価格は5万円台後半から。 |
さてベンチマーク結果だが、やはりRADEON 9500 PROは期待通り。DirectX 9に対応していないテストでも、GeForce4 Ti 4600のスコアとほぼ互角のレベル。RADEON 9500 PROはそれよりも安価で、かつDirectX 9への対応という要素も加えると、非常に魅力的な製品といえる。
ベンチマークテスト結果
●【グラフ1】 3DMark 2001SEの結果 |
●【グラフ2】 3DMark 2000の結果 |
●【グラフ3】 QUAKE III Arenaの結果 |
- マザーボード(比較対象)
- Gigabyte GA-8SG667(SiS648)
- メモリ
- 256MB(PC2700 DDR SDRAM)
- OS
- Windows XP Professional英語版+SP1