LinuxWorld Conference & Demo /Tokyo2001(その1)
Macでクラスタリングだ! ――アミュレット(株)、「Yellow Dog Linux」の国内販売を開始
2001年10月25日 00時53分更新
アミュレット(株)は、米Terra Soft Solutionsのディストリビューション「Yellow Dog Linux」を日本国内でも販売すると発表した。「LinuxWorld Conference & Demo /Tokyo2001」会場には、米Terra Soft Solutions co-founder兼CEOのKai Staats氏も来場し、直接話を聞くことができた。
アミュレット(株)代表取締役 市川充氏と米Terra Soft Solutions co-founder兼CEO Kai Staats氏。 |
Yellow Dog LinuxはPowerPC対応のディストリビューション。米国では10月17日に「Yellow Dog Linux 2.1」が発売されている。主な仕様は以下のとおり。
- カーネル2.4.10
- XFree86 4.1.0
- KDE 2.2.1
- Mac-on Linux 0.9.60
Kai Staats氏によると、主な特徴は以下のとおり。
- カーネル2.4.10を採用したこと
- Mac-on-Linuxの自動インストール、自動設定が可能になったこと
- nVIDIAグラフィックチップに対応し、新しいPowerMac G4に対応したこと
アミュレット(株)では、同製品について、「これまで扱ってきたLinux PPCと競合しないよう、Linux PPCは一般ユーザのデスクトップ向け、Yellow Dog Linuxは業務用のクラスタマシンのシステムなどとして」販売する方針だという。そのため、Yellow Dog Linux製品は当面英語版のみが提供されることになるという。
また、アミュレット(株)のブースでは、実際にYellow Dog Linuxをインストールしたマシンのデモを行なっていたほか、PowerPC搭載小型Linuxマシン「briQ」を4ノード接続してビデオレンダリングするデモを行なっていた。
「briQ」のハードウェア。5.25インチドライブベイに入りきるサイズになっている。 |
「briQ」のデモ。4ノードの「briQ」クラスタをビデオレンダリングエンジンとして使用している。 |
「briQ」は米Terra Soft Solutionsが販売する小型PowerPCマシン。すでにYellow Dog Linuxがインストールされており、複数接続することでビデオレンダリングエンジンなどに利用可能なクラスタを構築することが可能。1ノードあたりのサイズ、消費電力が少なく、通常のオフィスのデスクサイドで運用することができる。「briQ」の主な仕様は以下のとおり。
- CPU……PowerPC 750(G3)/7400(G4 AltiVec)-500MHz
- HDD……標準20GBのIDE内蔵ハードディスク(最大40GBまで)
- メモリ……標準512MB(最大1GB)
- 通信……シリアル(RS-232)、10/100BASE-TX
- 消費電力……20~40W
現在1ノードあたりの価格は34万8000円(PowerPC G4、メモリ512MB、ハードディスク20GBの構成)だが、アミュレット(株)では将来的にはさらに安い価格で提供できるようにしたいとしている。