コアステッピングは「tA0」。ちなみにPentiumIII-1.2GHzは「tA1」だ |
3日にインテルから発表されていたCeleron-1.2GHzが5日午後、アキバのショップに入荷。1万4000円程度で販売が始まっている。製造プロセス0.13μmのTualatinコアを搭載した初のCeleronとして一部で注目を集めていた製品だ。
Celeron-1.2GHz。写真は、高速電脳が展示していたES品 |
Tualatinコアを搭載したCeleron-1.2GHzは、仕様面で従来製品と大きく異なっている。cD0ステッピングのCoppermineコアを採用するCeleron-1.1GHzと比較すると、FSBは100MHzと同じながら、2次キャッシュの量は1.1GHzの128KBから256KBへと増量。CPUパッケージはFC-PGAからIHSを装備するFC-PGA2へ、駆動電圧も1.75Vから1.475Vへと変化している。この劇的な変化により、Celeron-1.2GHzは従来型Celeronとはまったく異なる“Tualatinコアを搭載するFSB 100MHz版のPentiumIII-1.2GHz”とでも言うべきCPUへと姿を変えた。実際、TDP(熱設計電力)29.9WにThermal Spec(温度上限)69℃という数値は、現行のPentiumIII-1.2GHzと同じ。また、CPUクーラーもPentiumIII-1.2GHzとほぼ同じものであるように見える。
ちなみにPentiumIII-1.2GHzの相場は3万円強。FSBが異なるだけで2万円程度も価格差があることを考えると、PentiumIII-1.2GHzが売れなくなるのは明らかで、PentiumIIIを市場からフェイドアウトさせようとするIntelの思惑がこの数字からは見える。今後、メインストリーム以上のPC向けにはPentium4を、そしてエントリーセグメントはCeleronでカバーし、PentiumIIIは終了させるつもりなのだろう。
S-Specは「SL5Y5」。0.13μmのプロセスルール採用であることや、2次キャッシュが256KBであることなどが記載されている。また、互換性の問題を注意する「REQUIRES ELECTRICALLY COMPATIBLE MOTHERBOARD」の文字も |
問題は、現在流通するエントリーセグメント向けマザーボードやベアボーンキットの多くがTualatinコアのCPUに対応していないこと。すでにASUSTeKからはこの新型Celeronに対応するi815EGチップセット搭載マザーボードが登場してはいるものの、自作&ベアボーンキット市場でCeleron-1.2GHzが独り立ちするにはもう少し時間がかかりそう。それまでは、Tualatinコアのオーバークロック性能に期待するマニアのオモチャになりそうな気配だ。
価格 | ショップ |
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\12,800 | RockValley |
\12,999 | WonderCity(6日入荷予定) |
\13,110 | パソコンハウス東映 |
\13,200 | クレバリー1号店(6日入荷予定) |
\13,500 | BLESS 秋葉原本店 |
\13,750 | コムサテライト2号店 |
\13,780 | コムサテライト1号店 |
\13,800 | 高速電脳 コムサテライト3号店 |
\13,980 | OVERTOP DOS/Vパラダイス本店 DOS/Vパラダイス秋葉原3号店 Let's |
\14,600 | DOS/Vパラダイス秋葉原2号店 |
\14,980 | 若松通商 若松通商エルプラザ |
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