登場するや否や、あっという間に完売となったShuttle製Apollo P4X266チップセット搭載マザーボード「AV40」に続く第2弾「85DRV」がアキバに登場した。85DRVは箱やマニュアルのどこにもメーカー/ブランド名が記載されていないという、なんともアヤシげなマザーボード。IntelとVIAの特許紛争が表面化している現在、どちらも刺激したくないという、匿名メーカーの本音が聞こえてきそうな製品である。
P4X266マザーボードだとしかわからないパッケージ |
ただし、複数ショップでは堂々と、Soltek製「SL-85DRV」だとして販売している。一部には、かなり露骨なポップの姿も…。赤い基板を採用したことで一見MSIやFREEWAY DESIGN製のようにも見えるが、これは擬態?! なお、基板上にはハイフン(“-”)の前をばっさりとハサミで切り取ったような型番シールも貼られている。
どこかで見たようなシールだ |
チップセットはVT8753+VT8233で、これは先行するAV40と同じ。拡張スロットはAGP×1、PCI×6、CNR×1で、DDR SDRAM専用DIMMスロットは3本。どこかで見たような「DDR266」シールの貼られているスロットには、レジスタードDDR SDRAMなら最大3GB、アンバッファードタイプならば最大1.5GBまで増設できる。FSB設定はディップスイッチにて100/103/107/110/133MHzの設定が可能なほか、BIOSからも設定できるようだ。またVCoreは1.10V~1.85Vまで0.025V単位、AGP供給電圧は1.5V~1.8Vまで0.1V単位、DIMMスロット供給は2.5V~2.8Vまで0.1Vで設定が可能となっているなど、オーバークロック動作にも積極的なマザーボードとなっている。
マザー裏面にはCPUクーラーを固定する台座部分をネジで固定できるサポート金具が装着されている親切設計 |
注意が必要なのは電源まわり。マザーボード上にはATX(20ピン)、ATX12V(4ピン)、そしてAUX(6ピン)の電源コネクタが装備されており、マニュアルによると3つの電源コネクタすべてを電源ユニットと接続するよう記載されている。最近の電源はAUXコネクタが用意されている製品も多いが、AUXコネクタを搭載しない電源を使う場合は動作保証外となるので注意が必要だ。
最新版のBIOSは、匿名メーカーのサイトではなく、代理店の関連サイトからダウンロードしてほしいとするペーパーが同梱されている |
マニュアルによれば、85DRVのラインナップには音声でPOST時のエラーを知らせることができる「VD-Tech(Voice Diagnostic Technology)」機能を搭載モデルもあるが、今回登場したモデルには搭載されていない。また、Promise製のIDE RAIDコントローラを搭載したモデルもラインナップにはあるようだが、保証は初期不良交換のみと各店口を揃えているほか「政治的な理由により、おそらく次回入荷はない」(複数ショップ)とのことで、AV40とは違って次回入荷や、別モデル登場の可能性は低そう。文字どおり「幻のマザーボード」になりそうな気配である。
なお、85DRVに続き、すでに発売が予告されているECS「P4VXAD」「P4VXMD」のほか、ACORPからもP4X266マザーボードは登場する見込み。早ければ来週末にも店頭に並びそうだ。
価格 | ショップ |
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\16,300 | ZOA 秋葉原本店 |
\16,800 | BLESS 秋葉原本店 |
\16,980 | コムサテライト3号店 |
\16,999 | TSUKUMO eX. ツクモ12号店 |
\19,800 | クレバリー1号店 |