(株)メディアフュージョンは、XMLデータベースエンジン『Yggdrasill』のβ版リリースを発表した。配布対象はテストモニター登録者のみ。
Yggdrasillは、XMLのデータをそのまま格納できる“XMLデータベースエンジン”。データベースといえば、OracleやMicrosoft SQL ServerのようなRDBMS(Relational DataBase Management System)がその代表的な存在である。現在RDBMSにおいてもXML対応が進んでいるが、これらはツリー状に管理されているXMLのデータを、表の形を基本としたRDBMSのデータ形式にあてはめてから、データストレージ(データの入れもの)内に格納する。
これに対しYggdrasillは、XMLデータをそのままの形=ツリー構造を保ったままデータストレージ内に格納できる。またYggdrasillは文書構造を厳密に規定する“DTD(Document Type Definition)”のいらない“ウェルフォームドXML”にも対応しているため、本来のXMLの利点である拡張性、柔軟性を最大限に生かすことができるという。たとえば、項目の種類や属性を簡単に変更することも可能となる。
Yggdrasillでは、こうした柔軟性に加えて検索の高速性もアピールする。メディアフュージョンの東京事務所マネージャー 北西 幹氏によると、100万ノードの検索が1秒以下で完了するとのことだ。
Yggdrasillの動作環境は以下の通り。
- OS……Windows NT/2000 Server
- CPU……Pentium III-600MHz以上
- メモリ……256MB以上
- ハードディスク……1GB以上の空き
製品は6月に出荷予定。価格は未定だが、100万円前後(アカデミックパックは4~20万円)になる見込み。現在XMLデータベースとして販売されている製品は数百万円のものばかりなので、かなり低い価格設定といえる。