一部のショップで3月から展示されていたIwillの「DVD266」とそのIDE RAID機能追加版「DVD266-R」の販売が14日からスタートした。
DVD266はチップセットにVIAの“Apollo Pro266”を採用。すでにApollo Pro266を搭載したデュアルマザーボードは「370DDE」がSuperMicroから登場し、5日より販売されている。しかし、370DDEはすでに紹介したように従来型SDRAMのみの対応。DDR SDRAM対応のデュアルSocket370マザーボードとしてはPentiumIII用プラットフォーム初登場となる。なお、DDR SDRAM専用のDIMMスロットは合計4本で、最大で4GBまで搭載可能。ただし4GB搭載するためにはレジスタードタイプのDDR SDRAMが推奨されている。
拡張スロットはAGP×1、PCI×5。1番下にACRスロット用の空きランドパターンを確認できるが、今後サポートされるかどうかは不明だ。
CPUソケットのすぐ近くにコンデンサがある |
基板を見てみると、コンデンサの関係でPentiumIII-1GHzに同梱のCPUクーラーが取りつけられないからか、パッケージにはTaisol製CPUクーラー2個が入った箱が標準で接着されている。このため、パッケージがひときわ大きなシルエットになっているのが目を引く。
付属のTaisol製CPUクーラー |
接着されているTaisol製CPUクーラーの入った箱。マザーボードのパッケージにも“Taisol Coppermine対応CPU Cooler 2個添付”と書かれたシールが貼られている |
オーバークロックについて記してあるマニュアル |
マニュアルによればVcore電圧は1.60~2.05まで0.05V刻みで変更可能。FSBクロックも1MHz単位で最大200MHzまで設定できるようだ。デュアルCPUマザーボードでオーバークロック機能がここまで充実したものは極めて少なくため、この仕様は貴重とも言える。純粋にDDR SDRAM環境でPentiumIIIをデュアル動作させたい人からパフォーマンス重視のオーバークロッカーまでフォローできるDVD266は、PentiumIII用デュアルマザーボードの本命となる可能性を秘めた製品と言えるだろう。
ちなみに、DVD266はオンボードでCmediaのサウンドチップ“CMI8738/PCI-SX”を搭載し4.1chのサウランド再生が可能となっている。デュアルマザーボードでサラウンド音声に対応するのは珍しい。
なお、DVD266-Rで搭載するオンボードのIDE RAIDコントローラは、Iwill製マザーボードではすでにおなじみとなっているAMI製“MG80649”。UltraATA/100に対応し、RAIDレベルは0/1/0+1をサポートする。
価格はDVD266が2万7000円~2万9000円前後、DVD266-Rが2万9000円~3万1000円前後。機能もさることながら知名度の高いTaisol製のCPUクーラーまで付属してくることを考えれば十分にお買い得と言えよう。
14日現在の価格情報
価格 | ショップ |
---|---|
DVD266 | |
\26,800 | T-ZONE.PC DIY SHOP USER'S SIDE本店 |
\27,800 | 高速電脳 |
\28,800 | CUSTOM TSUKUMO eX. |
DVD266-R | |
\28,800 | T-ZONE.PC DIY SHOP |
\29,800 | 高速電脳 USER'S SIDE本店 |
\30,800 | CUSTOM コムサテライト2号店 TSUKUMO eX. |