XSLTを使いこなすコツになるのは、まずは1つ1つのテンプレートを規定する<xsl:template>と、それぞれのテンプレートへと処理を移す<xsl:apply-templates>の関係を覚えてしまうこと。また、常にXML文書のツリー構造を頭に入れておくことも重要だ。テンプレートはツリー最上位のものから処理され、<xsl:apply-tempaltes/>で下位ノードのテンプレートへと処理が移り、処理を移したその前のテンプレートへと再帰的に処理が戻っていくという流れさえ理解できれば、基本はマスターできたと言っていいだろう。
XMLを扱うエンジニアであれば、XSLTによる変換は必修であろう。現時点では、XSLTを記述するための最適なアプリケーションというのはほとんどなく、エディタで記述しているのが現状だが、今後は簡単に使いこなせるアプリケーションの登場が望まれる。なお、今回解説したXSLTの機能は、全体の一部でしかない。さらに深く知りたい読者のために、本来なら良質な参考書を紹介したいところだが、XSLTをメインに解説している書籍はほとんどない。W3Cによって公開されている規格書(http://www.w3.org/TR/1999/REC-xslt-19991116)およびインフォテリアによる翻訳(http://www.infoteria.com/jp/contents/xml-data/REC-xslt-19991116-jpn.htm)等をご覧いただきたい。
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