ニコンから、35mmフルサイズ(撮像サイズ36×23.9mm)CMOS搭載の一眼レフ機「ニコンD700」が発表された。ニコンFXフォーマット採用の一眼レフ機は、D3に続いて2機種目。画素数はD3と同じ有効1210万画素だが、本体が小型化(幅147×奥行き77×高さ123mm、重量約995g)。価格もより低く設定されている。
D3同様の高感度撮影が可能
ISO 200~6400までの広い常用感度(+2段の増感、-1段の減感に対応)、12チャンネル並列読み出し、14bit A/D変換といった回路周りの特徴は、D3をそのまま継承している。ライブビューやデジタル水準器といった機能も同様だが、ライブビュー上にデジタル水準器を重ねて表示できるようになるなど、操作性が改善されている。
一方で、連写速度はD3が毎秒9コマ(FXフォーマット使用時)だったのに対して、本体のみで毎秒約5コマ、外付けのマルチパワーバッテリー(MB-D10)の装着により毎秒8コマ(最大100コマまで)と若干低下したほか、ファインダー視野率も95%(倍率0.72倍)と狭くなっている。
ただし、D3には搭載されていなかった、センサークリーニングシステムが搭載されている。これは撮像素子の前に置かれたローパスフィルターを4種の共振周波数で振動させて、ゴミやほこりをふるい落とすもの。カメラの電源オン/オフに連動させたり、メニュー操作で任意に作動させられる。
また、液晶ディスプレーのフォントを読みやすいものに改善したほか、環境光に合わせて、自動的に文字表示を白黒反転させる仕組み(明るい場所では黒、暗い場所では白)も設けた。
バッテリー寿命は本体のみのフル充電で約1000コマ(CIPA測定基準)。MB-D10を装着してEN-EL4a(別売)と付属のEN-EL3eを併用すると、約2900コマの撮影が可能。
フラッシュなども投入
なお、本体に合わせて、スピードライト「SB-800」の後継となる「SB-900」も発表されている。
価格はD700の本体のみで33万円程度、これに24-120mm F3.5-5.6G VRを組み合わせたキットが40万円強になる見込み。スピードライトのSB-900は6万8250円。いずれも7月25日に発売される。
訂正とお詫び:読者からの指摘により、本文を修正いたしました。(7月18日)