ニンテンドーDSで営業日報を入力、勤怠管理はiPod touch――。インターネットにアクセスできるあらゆるデバイスが、“業務用SaaSマシン”に変貌するかもしれません。
米セールスフォース・ドットコム(SFDC)は、現地時間5月7日、「Visualforce」の正式版を発表しました。Visualforceは、同社のSaaSアプリケーションプラットフォーム「Force.com」のUI設計機能。メニュー項目の変更や並び替えといった“カスタマイズ”ではなく、HTMLやJavaScriptを使ったオリジナルUIをイチから作れるのが特徴です。昨年9月に開発者向けのプレビュー版が発表されていましたが、ついに正式版のリリースとなりました。
このVisualforceを使うメリットは、デバイスにあった専用UIを用意できること。Force.comでは、すでに「6万種以上」(SFDC)のさまざまなアプリが開発されていますが、UIに関しては大幅な変更はできませんでした。
その点、Visualforceなら、「事実上、どんなデバイスの、どんなUIでも作成できる」(SFDC)とのこと。スマートフォンのようなフルブラウザ端末だけでなく、一般的な携帯電話、iPod touch、ニンテンドーDSといったあらゆる端末向けのUIを持つSaaSアプリが開発できるようになります。
無線LAN環境が必要なDSやiPod touchの場合、現実にはSaaSアプリをバリバリ使うのは難しいかもしれませんが、携帯電話やUMPCのような低解像端末用アプリを作って、業務用端末として使う、といった使い方はあるかもしれません。
ちなみに、開発者向けには同社のブログに日本語の技術情報が用意されています。「HelloWorld」から始まる入門記事もあるので、興味のある方は一読してみては。