転職を成功させるためには、絶対に避けて通れない面接。少なくとも二次面接、多いところでは三次、四次面接まで待ち構えています。自分の強みをどれだけ具体的にアピールできるかが勝負どころではありますが、実は「マイナス評価をされないこと」、これもとても重要です。今回は、書類審査がパスして一次面接が決まった山崎和行さん(仮名)に、一次面接突破のポイントを伝授します。
最初の印象で、面接官があなたの話を聞いてみたいと思うかどうかが左右される
最後まで「面接」であることを忘れない |
山崎:転職サイト経由で履歴書を送った会社から面接の通知が来たのですが、今回が転職活動を始めてから初の面接なんです。話し下手なので、すでに気後れしていて……。
島原:大丈夫です。まずは何より、自分自身にネガティブな評価をしないことです。「できる」と自分に言い聞かせていれば、できるようになるものなのです。
山崎:そうでしょうか。
島原:今、緊張していますか?
山崎:え、はい、ちょっと緊張しています。
島原:面接が始まるとき、面接官にそう聞かれても同じように答えますか?
山崎:え? 「大丈夫です、緊張はしていません」と、答えるべきなのでしょうか?
島原:あくまでも、面接の場であるということを忘れないでくださいね。たとえば、「ありがとうございます。今のお言葉で、緊張していた気持ちが楽になりました」のように、まずは、自分を気づかってくれたことに対して感謝の気持ちを表すことが大切ではないでしょうか。
山崎:あ、確かに! そこまで気が回りませんでした。
島原:こういうひと言で、面接を気持ちよくスタートできます。第一印象はとても大切ですよ。あなたの話を聞いてみたいと面接官に思ってもらうことが最初の一歩です。第一印象が悪ければ、その時点で話を聞く気を失ってしまうかもしれないのです。
山崎:第一印象を良くするにはどうしたらいいのでしょうか。
島原:まず、身だしなみ。あなた自身、髪型や服装で、その人を判断することがありませんか? 自分の身だしなみが面接官にどういう印象を与えるかを意識しましょう。また、笑顔は男性だって大事ですよ。そして、あいさつは頭文字をとって「あかるく」「いきいき」「さわやかに」「つたわるように」。忘れないでくださいね。
山崎:「あかるく」「いきいき」「さわやかに」「つたわるように」で、あ・い・さ・つ、ですね!
島原:背筋もしっかり伸ばして。「失礼します」「よろしくお願いします」「ありがとうございました」を言うときは、まず言葉を言ってから礼をします。言葉と動作は別ですよ。
山崎:そうなんですか!? いつも言葉を言いながらお辞儀もしていました。
島原:あと、座るときは、浅めに腰かけましょう。手の位置も大切です。貧乏揺すりや髪の毛に触るなどの癖のある人は気をつけてくださいね。それと、面接中に面接官と趣味の話などが合って盛り上がってしまったとしますね。そういうときも注意してください。
山崎:え、どうしてですか? 会話が弾めば、面接は成功したも同然って思っていたんですが。
島原:自分の得意な分野の話で、相手もそれに乗ってくると、いきなりテンションが上がり、言葉が雑になる人が多いのです。「てなわけで」とか「やっぱ」などど、つい口を出てしまいがちになります。最後まで面接であることを忘れないように!
山崎:気をつけます。確かに自分にはそういうところがありますから。
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