もうひとつ柔らかいものとして、シュークリーム(いちご)も試してみました。シュー生地部分が少し固めで、包丁で切ろうとすると確実に潰れ、クリームが絞り出されてしまうという悲しいヤツです。
海老カツバーガー同様に、力を入れずに下までカットできました。ただし、クリーム部分は粘度が高いため、ブレードにくっついて多少引っ張られてしまいました。
とはいえ、クリームが絞り出されてしまうといった悲劇は起こらず、満足いく断面です。
次は食品ではあるものの、食品以外も含まれるものを切ってみました。そう、カップ麺を容器ごと、です。
麺はバキバキに折れてしまうため、切りクズは確かに多いのですが、手で折った時と比べそこまで多いわけではありません。なにより、カップごとの断面が見えるという、普段見ることがないものを見れたのが楽しいです。
ちなみにカップを切るのに力はいらないのですが、ブレードの動きに合わせて振動してしまい、ちゃんと押さえておかないと切り進まなかったことは明記しておきます。
食品外でも柔らかいものは切りやすいのではないか、ということで、工具連載らしくスポンジを切ってみましょう。
スポンジはパンと同じく、予想通りサクサクと気持ちよく切れました。ハサミだと断面が歪んでしまいがちですし、カッターだと何度も刃を動かさなければなりませんが、Toffy電動マルチナイフだと、押し当てるだけでほぼ真っすぐに切れます。これは工作にも応用できそうですね。
もうひとつ、柔らかい素材として発泡スチロールでも試してみました。
これも切れるだろうと思っていたのですが、残念な結果に。ある程度切れるもののブレードが圧迫で動かなくなり、途中で止まってしまいました。
ある程度ブレードが食い込むと抵抗が高くなり、結果、前後に動かせなくなるようです。発泡スチロールの密度、厚みにもよると思いますが、切れないと思ったほうがいいでしょう。
発泡スチロールも含め、さらに固いものを切るなら、素直にレシプロソー(木材・パイプ管などを切断する電動工具)を使ったほうがいいですね。
スポンジの加工に可能性を感じた
ナイフとしてみると、力をかけて切るような固いもの、粘度が高いものには不向き。パンやスポンジのように柔らかいものが得意、というのが、Toffy電動マルチナイフの特性です。
食品だと柔らかいものが多いため、調理器具としてみると出番が多いのは間違いありません。とくにお店などの商品展示やパーティーなどでキレイな断面を見せたい場合には、大活躍してくれます。
また、カップ麺を容器ごと切ることはまずないですが、崩れやすいハンバーガーやサンドイッチを梱包紙やパックごと切りたいことは、意外とあります。こういった時に、柔らかめの梱包素材ごと切れるというのは便利に感じるでしょう。
しかし、工作素材は固いものが多く、工具としてみると出番が限られます。今回試したように、スポンジの加工にはかなり可能性を感じたので、素材次第ではありますが。
基本的には調理用ですので調理に使い、ハサミなどでは切り難い柔らかい素材の加工が必要な場合には工具にもなる……そんな製品だと言えそうです。
なお、今回試し切りした食品は、食べやすいサイズに切っておいしくいただきました。ごちそうさまでした。
●お気に入りポイント●
・安全性を重視したスイッチ
・スポンジのカットがものすごくしやすい
・充電端子がUSB Type-C
編集部注※「Toffy電動マルチナイフ」の、食品以外での使用を推奨する記事ではありません。食品以外の使用はメーカー保証対象外となりますのでご注意ください。
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