ハタノシステムとケミカルグラウトの事例にみる伴走DX
伴走パートナーと出会い、自社のDXを推進した企業として、ハタノシステムの代表取締役 波多野麻美氏とケミカルグラウト CSS推進室 小野一樹氏が登壇(以下、敬称略)。寺岸氏がモデレーターとなったトークセッションになった。
波多野:ハタノシステムは自家発電システムの設計からメンテナンスを行っている会社です。非常時であっても、常に安定した電力供給するお手伝いをさせていただいています。
kintoneは全社的な生産性の向上を目的に導入しました。2018年頃からDXを進めていこうとしていたのですが、システム管理者1人で進めるのは難しいという課題がありました。さらに、2020年の4月頃には緊急事態宣言が発令されて、リモートワークになりましたが、そこでもいろいろと問題が出てきました。
そこで、2020年9月から伴走パートナーとして、株式会社MOVEDさんとご一緒しています。MOVEDさんの業務内容を見ると、IT業務改善支援に関する事業とあります。ここが、今回パートナーとしてご一緒させていただいて、非常に功を奏した部分だと思っています。
小野:私はケミカルグラウトを入社して、現在8年目を迎えています。2年目に技術開発部に配属されアプリの企画開発を行ない、2019年のkintone hive関東エリアで事例を発表させていただきました。昨年4月にCSS(現場支援アプリ)推進室という部門が独立しました。
ケミカルグラウトは、(1963年に)鹿島の技術開発部門が分離独立して設立されました。鹿島建設は天高く、ケミカルグラウトは地に深く、という住み分けになっています。10年ほど前、東京駅の当時の姿を再現する復元工事が行なわれましたが、この時、弊社はこの地下空間でいろいろと工事を行ないました。
kintoneを導入したのは2016年頃です。世の中はIoTやAIなど新しいIT技術を活用していましたが、社内を見るとITに強い人材が不在で、20年前に作られたExcelが現役で動いているという状況でした。
いろいろな業務IT活用が必要ですが、開発に時間をかけられません。インフラまで管理すると時間がかかるので、SaaSにしました。仲間が増えたときに説明したり、引継ぎするのも簡単にできるということで、kintoneを導入しております。
伴走パートナーはミューチュアル・グロースさん、それから、倉林工房の倉林さんで、弊社社員とチームを組んで伴走しています。伴走期間は今日の1927日、約5年弱のお付き合いをさせていただいております。
寺岸:伴走サービスを導入したきっかけは?
波多野:当時は、なかなかDXが進まない状況でした。大きく2つの課題を抱えていて、1つ目は、システム管理者は人事総務と兼任の1名体制だったことです。
もう一つは、専任のシステム管理者を雇用しようと考えた時に、雇用するのが難しいということでした。雇用したとしても、その方がフルで行うほどの業務量もありません。
2020年4月に緊急事態宣言が発令されて、リモートワークになりました。このリモートワーク一つとっても、皆さんの考え方はバラバラで、DXは実は風土改革であり、組織改革なんだ、と痛感しました。そこで、サイボウズの方にお伺いしたところ、株式会社MOVEDさんを紹介していただきました。
小野:kintoneを2016年に導入して、最初は私1人でアプリを作っていましたが、進めていくうちに開発の依頼が増加して対応が難しくなりました。やっぱりチームを組んで取り組もうと思ったのがきっかけです。6年前、このサイボウズデイズというイベントに来て、実際にブースを回り、パートナー探しをして、ミューチュアル・グロースさんに出会いました。
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