ハードだけでなく、ソフトにも注力
スティールシリーズのエティシャン・ラバーニCEOは、「スティールシリーズの信念は、ゲーマーの体験を、よりすばらしいものにするための製品を提供するという点にある。スティールシリーズが投入するのは、普通の製品ではダメである。その信念を持っていることが、eスポーツブランドとして、ナンバーワンのポジションへとつながっている」と自信をみせる。
スティールシリーズは、世界初のゲーミングヘッドセットを製品化したり、世界初のゲーミング専用メカニカルキーボードを発売した実績があるとする。また、プロセッサを搭載したゲーミングマウスを初めて市場投入したのもスティールシリーズだという。
ラバーニCEOは、「スティールシリーズは、小さい会社ではあるが、2018年以降、1200以上のアワードを受賞している。eスポーツブランドとして、ナンバーワンになっている」と語る。
ナンバーワンとする理由について、ラバーニCEOは、多くのアワードを受賞していることに加えて、世界の上位25人のeスポーツ選手が、スティールシリーズを使うことで、より多くの賞金を獲得し、勝利をもたらすナンバーワンブランドになっていること、数1000人のゲーマーを対象にした調査では、ナンバーワンのゲーミングブランドと認められている点などをあげる。また、イノベーションやライフスタイルへの適用性、eスポーツ業界における牽引力、ソフトウェア開発、プレミア性において、高い評価を得ていることをあげる。
「ゲーマーは、世界で最も賢い人たちである。そうした人たちに認められている状況を維持するためには、製品をより進化させなくてはならない。スティールシリーズは、eスポーツコミュニティやゲーマーのコミュニティに対して、責任を持っている」と語る。
アジア太平洋地域だけでも、700万人のゲーマーとつながっているなど、ゲーマーと一緒に、優れた製品を作り上げていることを強調する。
また、「ナンバーワンを維持するためには、最新のハードウェアだけでなく、最新ソフトウェアも提供しなくてはならない」とし、2021年に発売したSteelSeries GGについても触れる。
「SteelSeries GGは、統合したソフトウェアプラットフォームであり、無償でダウンロードができる。SteelSeries Engine対応のカスタム周辺機器をつないでカスタマイズするだけでなく、Momentsの機能では、瞬時にゲームのハイライトシーンをキャプチャーでき、編集し、SNSで共有できたりする。さらに、新機能であるSonarの機能は、世界初のゲーミング用パラメトリックイコライザーとして提供され、他社のヘッドセットでも使える。また、3D AIM TRAINERは、ネット上で最も優れたとトレーニングツールとして新たに提供されるものになる。スティールシリーズが提供するトレーニングと優れたギアが揃って、チャンピオンを生むことができるようになる。SteelSeries GGは、ますます成長を続けていく」と語る。
新たなハードウェアやソフトウェア、トレーニングの投入によって、eスポーツ市場をさらに盛り上げるのがスティールシリーズの役割だというわけだ。
「常に革新的な製品を投入することが、スティールシリーズの文化であり、私たちの使命である。進化するゲームやゲーマーに革新的なものを送り続け、それによって、どれだけいいプレイができるようになるかを考え続けている」
独自性を持ったゲーミングブランドとして、スティールシリーズのこれからの進化が楽しみだ。
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