切り札はAndroidだった
では、今村社長が語る「基本性能の追求による商品の差異化」とはなにか。つまり、ソニーから、今後は、どんなテレビが出てくることになるのだろうか。
最大のポイントは、ソニーのテレビが、Androidをベースとしたテレビへと変わることだ。
「2015年にソニーが投入するラインアップの大半にAndroidを搭載することになる。ODMから調達するテレビ以外の主力機種のほとんどがAndroidベースのテレビになる」と、今村社長は語る。ソニーのテレビ事業にとっては大転換だ。
目的は2つある。ひとつは、スマートフォンやタブレットと連携した新たなテレビの楽しみ方を提案できる点、もうひとつはこれまでの垂直統合型の体制から脱却し、開発に関わる固定費の削減につなげるという狙いだ。
今村社長は、「Androidの採用により、テレビ放送だけに留まらず、ネットとの連携による新たなテレビ視聴を提案できる。BRAVIAと連動するためのモバイルアプリも開発したい」とする。
この連載の記事
-
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? -
第589回
ビジネス
三菱電機が標ぼうする「サステナビリティ経営」、トレードオフからトレードオンへ -
第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez -
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? -
第583回
ビジネス
エコ投資に取り組むエプソン、見方によっては10年で1兆円の投資も -
第582回
ビジネス
パナソニックコネクトの現在地点、柱に据えるBlue Yonder、ロボットとは? - この連載の一覧へ