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MMORPG・Forsaken World開発の中国・完美時空が目指すのは“世界”

2011年06月04日 12時00分更新

文● 電撃オンライン

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中国オンラインゲーム市場は今なお成長中、課金率もアップ

 続いて竺氏による、中国オンラインゲーム市場の説明が行われた。2005年から急激な成長を見せた市場は2010年に323億元(約4,500億円)に達し、これに影響を受ける形で伸びたコンソール市場も合わせれば、市場規模は約1,000億元にもなる。また、昨年の調査によればユーザー数は約9,000万人。特に中国全体の経済活性化と平均年収増加にともない、都市部以外へのオンラインゲーム浸透と、課金率の上昇が顕著だと竺氏は解説した。

 次に、中国で人気のオンラインゲームジャンルだが、1位はA・RPG。2位は正統派の西洋ファンタジー、いわゆる剣と魔法の世界観のRPG。3位以下はコミュニティ重視タイプ、シューティング、武侠ジャンル、カジュアルゲームという調査結果が出ている。完美世界ではこの調査を受けて、開発の中心は今後も3DのMMORPG作品になっていくという話だ。

 また、オンラインゲームをプレイする主な理由として、キャラデザインやアバター衣装がかっこいいから、異性のパートナー探し、無料のエンターテイメントとしてなど8つの動機が挙げられたが、この点はあまり日本のユーザーとの差はなさそうだ。

将来的には同様の調査を日本でも行い、日本プレイヤーの傾向、好みを把握して要望に沿った開発を行っていくそうだ

 先述の通り、完美世界はオンラインゲームの輸出額で中国No.1の地位にあるが、もちろんそれ以外の開発会社も成長を見せており、2010年度にオンラインゲームの輸出の総売上は2.3億米ドル。年間の輸出タイトル数は100を超えている。ただし、この分野で先駆者である韓国にはまだまだ及ばないようだ。

 しかし、2012年以降の市場について同社は、PCオンラインゲームのユーザー数を、スマートフォンやiPadなどのモバイル機器で楽しむユーザー数が上回ると予測している。

 最後に竺氏は「完美世界は映画やドラマ制作、オンライン小説の配信、さらにはブラウザやモバイルゲームの開発と事業を拡大させているが、あくまで核となるのはオンラインゲーム開発である。エンターテインメント事業としての相乗効果を狙ったもの」と述べた。

 『パーフェクトワールド』『夢世界』をはじめ、数多くの自社タイトルで世界への足がかりを築いてきた完美世界。次回は、これまでに得たノウハウをもとにさらに飛躍するべく開発された“世界に通用するMMORPG”、『Forsaken World』の詳細についてお伝えする。

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