スパマー(スパムを送信する悪質業者)は、最新の時事ネタと新登場の無料Webサービスを活用(悪用)している――シマンテックが発表した4月のスパムメール分析レポートではこのようにまとめている。
最新時事ネタとしては、「新型インフルエンザ」「母の日」に便乗したスパムメールが目立つ。件名には以下のようなものがあるという。
新型インフルエンザ関連
- アンジェリーナ・ジョリーが新型インフルエンザに感染
(Jolie caught swine flu) - ニューヨークで新型インフルエンザが発生
(Swine flu in NY) - 購入を急いで!新型インフルエンザの予防薬が売り切れ寸前
(Be quick! Anti-swine flu drugs are almost sold out) - 新型インフルエンザの予防方法
(Prevent infections with swine flu viruses)
母の日関連
- 母の日限定!花束を$19.99 から
(Mother's Day Exclusive! Flowers from $19.99) - お母さんに名前入りのサプライズギフトを
(Surprise Mom with a Personalized Gift) - 大切なお母さんにeカードを送ろう
(Send Mom an eCard Today)
また、HTML形式で画像やリンクを埋め込んだスパムが全体の16%と、4月になって再び増加傾向にあるという。単純に悪意のあるサイトへのリンクを誘発する狙いだけでなく、スパム検出回避のために難読化するべく画像を使っているケースもある。例えば、画像にあるURLをWebブラウザーに入力させる、といった手法だ。
このほか、スパマーが利用するドメインは、.cn(中国)ドメインが引き続き増加していて全体の20%を占めているほか、.pl(ポーランド)ドメインが新たに出現。全体の3.2%に急増している。これはplドメインでの無料Webサービスが増加したため、スパマーが悪用し始めていることを示すという。