いよいよ潜水艦「あきしお」へ「乗艦」だ!
潜水艦「あきしお」へは、本館より連絡通路で「乗艦」することができる。かつては太平洋や日本海、東シナ海などを駆け巡った鋼鉄のリヴァイアサンにいよいよ乗艦することができるのだ。
連絡通路からみた「あきしお」のセイル
連絡通路から「乗艦」するところ。陸上に固定されているとは言え、潜水艦に乗るのは筆者も初めて。いやー興奮しますな
いよいよ艦内。ちょっとした『沈黙の艦隊』の登場人物気分が味わえる。乗艦した所は「先任海曹室」ということで、本来は乗員のベットが置いてある場所。ここで海曹、すなわち下士官は睡眠し、食事を取って任務に就くための英気を養うわけだ。しかし、現代の潜水艦は基本的に常に潜水しているわけで、外気を吸って気張らしということも出来ない。想像するだけで大変さが伝わってくる。
入ってすぐの先任海曹室。ガランとしているが、本来はベッドが置いてあって狭苦しいところなのだ
壁の向こう機関室。「あきしお」はディーゼルエレクトリック推進を採用した潜水艦で、ディーゼルエンジンで発電し、その電力でプロペラ(スクリュー)を回す。ディーゼルエンジンは水上航行時とスノーケル(シュノーケル)航行時に使用し、水中航行時は水上航行時に充電したバッテリーとモーターで航行する。
艦内に設置されているトイレ。やはり狭い
同じくシャワールーム。原潜ならお湯や水はほぼ使い放題と聞くけど、通常動力潜水艦ではなかなかそうも行かない
ベッド。やはり狭いし圧迫感も強い。潜水艦には閉所恐怖症の人は絶対乗れませんね
艦内通路だが、かなり狭い。メタボ体型な乗組員同士のすれ違いはキツそう
この「あきしお」艦内の見学だが、艦の中央部から「乗艦」し、艦の前方の発令所周辺まで見ることが出来るようになっている。残念ながらそれ以外の区画、セイルとか機関室、魚雷発射管室などは見学できなかった。ぜひ、それ以外の箇所も軍事機密に該当する機器などを外した上で、将来的には見学コースに含めて欲しいと思う。
厨房。潜水艦乗組員の楽しみといえば、食事が筆頭だろう。潜水艦の食事は一日四食だそうで、「あきしお」が現役の頃はこの厨房も休む間もなく稼働していたのだろう
士官寝室。水上艦なら士官寝室は一般兵の寝室より優遇されているのだが、潜水艦だとそうも行かないわけで、さきほどの先任海曹室と同じくらい狭くて圧迫感がある
赤灯状態の士官寝室
士官公室。食事を取ったり、非番の際には余暇を過ごす場所だ
テーブルの上に置いてあった応急呼吸装置(左)とスタンキーフード・個人脱出用救命胴衣(右)
艦内唯一の個室である艦長室
いよいよ発令所だ。普段はここから先は撮影禁止だが、今回は海上自衛隊の許可の元で撮影している
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