IFA2022で発表されたASUSの17.3型2つ折りノートPC「Zenbook 17 Fold OLED」をじっくり見る

文●山根康宏 編集●ASCII

2022年09月08日 12時00分

 ASUSはドイツ・ベルリンで開催されたIFA2022で、ディスプレーを折りたたむことのできるノートPC「Zenbook 17 Fold OLED」を発表した。ディスプレーサイズは17型で世界最大サイズの2つ折りノートPCとなる。

Zenbook 17 Fold OLED

大型のタブレットにもノートPCにもなる
ASUS「Zenbook 17 Fold OLED」

 開けば17.3型の大型タブレットスタイルになるZenbook 17 Fold OLED。ディスプレーを曲げた状態とすると12.5型スタイルの小型ノートPCに変形する。この状態のディスプレー表示は1920×1280ドット、アスペクト比3:2となる。折り曲げ角度は自由な位置で留めることも可能だ。

本体を曲げて12.5型ノートPCとして使用可能

 付属のBluetoothキーボードを下部側ディスプレーの上に置けば、Windows 11の表示も上側ディスプレーのみの表示となる。キーボードは薄型でキーストロークはやや浅めだがしっかりとタイピングすることができた。キーボードはマグネットで固定されるのでずれることもない。

キーボードを乗せれば小型ノートPCになる

 ディスプレーはヒンジ部分に「スジ」や「たわみ」はなく、曲げていくと綺麗にたたまれていく。曲げる際は片手では難しく、ある程度の力が必要。両手で曲げるほうがよさそうだ。

曲げている際のディスプレーのヒンジ内側部分

 本体を閉じるとヒンジ側には隙間ができる構造になっている。横から見ると本体裏側にあるスタンド部分(後述)などの構造もわかる。

ディスプレーを完全に曲げて閉じる。ヒンジ側には隙間がある

 厚みのあるヒンジ側は革調仕上げの素材で覆うことで、こちらを握って持ち運べる設計になっている。折りたたむと全体の大きさはコンパクトになるものの、ヒンジ部分に厚みがあるためかばんの中に収納するときはスペースに余裕が必要かもしれない。

ヒンジ側は手で握って持ちやすいようになっている

 ディスプレーを完全に開くと17.3型という大型の1枚ディスプレーが現れる。本体だけでもタブレットとして使えるが、この大きさはかなりの迫力を感じられる。解像度は2560×1920ドット、アスペクト比は4:3。なおディスプレーはタッチ操作可能だがスタイラスは用意されていない。

17.3型の大型ディスプレー。指先でのタッチ操作が可能だ

 背面を見ると折りたたみ式のスタンドが見える。このスタンド部分は外すことができず本体背面に固定されている。また、スタンドが本体を横向きに置いたときに使うような設計になっているため、ディスプレーを縦方向に長い形状で使うときは、このスタンドで本体を立てることはできない。Zenbook 17 Fold OLEDはこのように大画面かつスタンド内蔵ということもあって重量は1.5kgとやや重いが、ノートPCとして考えれば許容範囲内だろう。

背面にはスタンド。スタンドは取り外しできない

スペックは文句ナシのハイエンドだがやや重い

 主なスペックはCPUにインテルCore i7-1250Uを搭載、メモリー16GB、ストレージ1TB、バッテリーは75Wh。開いたときの本体サイズは378.5x287.6x8.7~12.9mm。重量は本体のみが1.5kg、Bletoothキーボードをセットすると1.8kgとなる。

開いたときの様子を側面から見る

 ディスプレーは完全に開かずに、やや曲げた状態で使うこともできる。大きい画面を効率的に使えるようにウィンドー表示を整列して表示させることのできる「ScreenXpert」機能も搭載した。表示ウィンドーのタイトルバー部分を指先でタップして若干下方向にドラッグしていくと「左右」「上下」「左+右に上下」の表示が現れるので、好みの表示にドラッグするとウィンドーが自動的にその配置になる。

ScreenXpertでウィンドーを整理して表示もできる

 価格は3499ドル、現在のレート(1ドル約144円)で約50万4000円。発売は2022年第4四半期(9~12月)を予定、日本での発売時期は現時点では未定である。

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