<Lenovo Legion 560i>はGeForce RTX 3070と高リフレッシュレート液晶搭載の15.6型ゲーミングノートPC
文●山口優/編集●村野晃一(ASCII)
2021年12月06日 11時00分
提供(PR):レノボ・ジャパン
レノボから15.6型液晶ディスプレイを搭載したゲーミングノートPC<Lenovo Legion 560i>シリーズが登場した。冷却効率の優れたボディに第11世代インテルCoreプロセッサーやNVIDIA GeForceシリーズを搭載してパフォーマンスを追求しているのが大きな特徴だ。
店頭モデルはGPUの違い、「Microsoft Office」の有無によって4モデルが用意されているが、今回はそのうち上位モデルでOfficeの付属しない「82JH000CJP」をピックアップ。GeForce RTX 3070 Laptop GPUや165Hzの高リフレッシュレート液晶ディスプレイを搭載しており、FPSやTPSで勝負にこだわる人も快適にプレイできる良コスパな1台に仕上がっている。ここでは、その実力と使い勝手をチェックしてみた。
試用機の主なスペック | |
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製品番号 | 82JH000CJP |
CPU | インテルCore i7-11800H(最大4.6GHz、8コア/16スレッド) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPU(8GB GDDR6) |
メモリー | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD(PCIe NVMe/M.2) |
ディスプレイ | 15.6型(1920×1080ドット) |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.1、 有線LAN(1000BASE-T / 100BASE-TX対応) |
インターフェース | Thunderbolt 4×2、USB 3.0×4、HDMI出力、LAN、 マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック |
サイズ/重量 | およそ幅362.6×奥行260.6×高さ22.5~25.8mm/約2.4kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
上質なデザインの筐体に充実したインターフェイスを搭載
レノボの「Legion」シリーズは、ゲーミングに特化したPCおよび周辺機器のブランドだ。ノートPCだけでなく、デスクトップPCやモニター、キーボード、マウス、ヘッドセットなど、ゲームを快適に楽しむためのアイテムが幅広くラインアップされている。
そのうちノートPCはフラグシップの7シリーズと、ミドルクラスの5シリーズの2系統に大きく分けることができる。今回試した<Lenovo Legion 560i>は5シリーズの新機種で、CPUやGPU、液晶などが異なる複数のモデルから選択することが可能だ。
本体サイズはおよそ幅362.6×奥行260.6×高さ22.5~25.8mmで最近の15.6型ノートPCとしては少し大きめだが、ゲーミングノートPCとして見ると比較的薄型コンパクト。質量は約2.4kgで、いざというときは持ち運ぶことも不可能ではない。もっともACアダプターが約1.03kg(モデルによって異なる)もあるので、自宅内での移動ならともかく、出先で使うのはあまり現実的ではなさそうだ。
筐体は樹脂製だが、上質なマット塗装が施されていてチープさは感じられない。天板は対角にメーカーロゴと「LEGION」のブランドロゴがあしらわれている以外はまったくの無地。底面にはドットパターン状の吸気口が設けられており、本体側面と背面の排気口から熱を逃す仕組みになっている。ちなみに天板の「LEGION」のロゴは見る角度や光のあたり具合によって色が変わり、地のファントムブルー(黒に近いブルー)に溶け込んで目立たなくなることもあれば、虹色のグラデーションがかかって見えることもある。
一般的なノートPCは本体背面とヒンジの位置が同じだが、本製品はヒンジ位置より背面が2.5cmほど後ろに出っぱっている。この独特なデザインのおかげもあって机の上に設置したときの安定性が高く、ディスプレイを開ける際もキーボードの手前側が浮き上がってこないのは地味に嬉しい。
インターフェースは、本体左側面にThunderbolt 4とマイクロホン・ヘッドホンコンボジャックが、本体右側面にUSB 3.0 Type-AとWebカメラ用の電子式プライバシーシャッターが搭載されている。本体背面には、LAN、Thunderbolt 4、USB 3.0 Type-A×2、HDMI、Powered USB3.0 Type-A、電源ジャックが搭載されている。本製品の場合、基本的に据え置きで使うことが多いと思われるので、ケーブルがジャマにならない背面に大部分のインターフェースがまとめられているのは好印象だ。
このほか、ディスプレイ上部にはHD 720pで撮影可能なWebカメラが内蔵されている。通信機能は有線LANのほかに、Wi-Fi 6やBluetooth 5.1も搭載。サウンドは定評あるNahimicオーディオが採用されている。
ゲーミングに最適化されたディスプレイとキーボード
ディスプレイは、サイズが15.6型、解像度がフルHD(1920×1080ドット)と一般的なスペック。ベゼルが薄く液晶パネルが非光沢で映り込みが少ないため、没入感はかなり高く画面に集中しやすい。IPS方式のパネルのため視野角が広く、斜めから見ても色味の変化は少ない方だ。色再現性も高く、鮮やかな色や淡いグラデーションなどもきれいに表示される。
ちなみにCPUにCore i5を採用した下位モデルは一般的な60Hzのリフレッシュレートだが、Core i7を採用した上位モデルの液晶パネルは165Hzで、HDR(Dolby Vision)やNVIDIA G-SYNCにも対応している。60Hzのディスプレイに比べてあきらかにスクロールなどが滑らかで見やすいので、FPSやTPSなどをプレイすることが多い人は高リフレッシュレートモデルを選ぶことをおすすめする。キャラクターの動きが把握しやすくなり、エイムなどもかなりやりやすくなるはずだ。
キーボードはゲーミング向けに最適化された「Legion TrueStrikeキーボード」を搭載している。4列のフルサイズテンキーに加え、ひとまわり大きな矢印キーを採用しており、操作性がとてもいい。またFキーやJキーだけでなく、Sキーにも突起がついているので、手探りでもWASDキーのポジションを確認しやすいのもゲーマーには嬉しいポイントだ。
このほか、Fnキー+Qキーで動作モードを手軽に変更できるのも便利に感じた部分。ショートカットキーを押すたびに、「パフォーマンス」、「バランス」、「静音」の3モードを切り替えることができる。
トラックパッドはクリックボタン一体型で、ボタンがないぶん操作スペースが広め。カーソルを大きく移動したい場合やマルチタッチジェスチャーなどがやりやすく、ゲームだけでなく、普段使いでも操作しやすく感じた。
高リフレッシュレートを活かせるグラフィックス性能
<Lenovo Legion 560i>の店頭モデルはGPUの違いで2モデルが用意されている。GPUはGeForce GTX 1650とGeForce RTX 3060 Laptop GPU、GeForce RTX 3070 Laptop GPUのいずれかが搭載されている。
今回試したのは、そのうちCore i7-11800HとGeForce RTX 3070 Laptop GPUの組み合わせ。メモリは16GB(DDR4-3200)で、ストレージはNVMe対応のSSDが搭載されていた。かなりハイスペックだが、その持てる力をフルに発揮できるのだろうか? そこで、いくつかのベンチマークを実行して性能を測ってみることにした。
まず、「CINEBENCH R23」ではマルチコアが13972pts、シングルコアが1510ptsという結果だった。8コア16スレッドのCPUだけあって、マルチコア性能の高さが目立っている。また、ゲーミングに重要なシングルコア性能も非常に高い。ゲームはもちろんだが、マルチタスクを多用するビジネスシーンやクリエイティブワークなどでも活躍してくれそうだ。
次にパソコンの総合的な性能をチェックするため「PCMARK 10」を実行したところ、次のようになった。
「PCMARK 10」スコア | |
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総合スコア | 7107 |
Essentials | 9481 |
Productivity | 9436 |
Digital Content Creation | 10889 |
快適さの目安は、Essentialsが4100以上、Productivityが4500以上、クリエイティブ系アプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上となっているが、いずれも倍以上のスコア。普段使いやビジネス用途はもちろん、画像・動画編集などのクリエイティブワークまで余裕を持って対応できる性能だということがわかる。
続いて「3DMARK」でグラフィックス性能をチェックしてみた。
「3DMark」スコア(グラフィックススコア) | |
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Time Spy Extreme | 5054 |
Time Spy | 10481 |
Fire Strike Ultra | 6623 |
Fire Strike Extreme | 13094 |
Fire Strike | 27056 |
Port Royal | 6315 |
結果を見ると、4K解像度でのテストであるTime Spy ExtremeやFire Strike Ultra、レイトレーシング対応のPort Royalが6000前後となっており、重量級ゲームを4K解像度やレイトレ対応でプレイするには少しものたりないと思われる。もっともフルHDなら多くのゲームが高リフレッシュレート液晶を生かした快適なプレイが楽しめそうだ。
そこで、ゲーム系のベンチマークソフトもいくつか試してみた。
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」 | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
最高品質 | 1920×1080 | 23990 | すごく快適 |
「FINAL FANTASY XIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」 | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
標準品質 | 1920×1080 | 22052 | 非常に快適 |
高品質 | 1920×1080 | 30451 | 非常に快適 |
最高品質 | 1920×1080 | 18337 | 非常に快適 |
「FINAL FANTASY XV ベンチマーク」 | |||
---|---|---|---|
グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
軽量品質 | 1920×1080 | 16455 | 非常に快適 |
標準品質 | 1920×1080 | 13310 | 非常に快適 |
高品質 | 1920×1080 | 9978 | とても快適 |
「Apex Legends」によるベンチマーク結果 | ||
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解像度 | 最低フレームレート | 平均フレームレート |
フルHD(1920×1080) | 157fps | 209.761fps |
『ドラゴンクエストX』のような軽めのゲームから『FINAL FANTASY XV』のような重量級ゲームまで快適にプレイできる結果になった。また『Apex Legends』も、165Hzという高リフレッシュレートを生かした滑らかな映像でプレイできることがわかる。
このほか、ゲームのロード時間などに影響するストレージ性能も「CrystalDiskMark」でチェックしてみたところ、次のようになった。
PCIe3.0x4レーン接続のNVMe対応SSDということもあって、シーケンシャルリードが3500MB/s前後と非常に高速。体感でも待ち時間が短い印象で、ゲームをサクサク楽しむことができた。
手軽に高リフレッシュレートでゲームを楽しめる高性能ノートPC
洗練されたデザインのボディに高性能CPUとdGPU(discrete GPU|外部GPU)であるGeForce RTX 3070を搭載した15.6型ゲーミングノートPC<Lenovo Legion 560i>。ゲーミングに最適化されたキーボードや冷却機構、高品質なサウンドなど、ゲームを楽しむための仕掛けが随所に見られるのが大きな特徴だ。ラインアップのうち高リフレッシュレート液晶ディスプレイを採用したモデルなら、人気タイトルもヌルヌル滑らかな映像でプレイすることが可能。PCゲームをガッツリやり込みたいユーザーには、まさにピッタリの製品だと言えそうだ。
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