「大豆ハンバーグ」をサラダとして食べる

文●ナベコ 編集●ASCII

2021年04月20日 11時00分

 大豆ミートなど植物性のお肉が話題にあがるようになったけど、お肉の“代替品”のイメージがあってあまりピンときていませんでした。ところが感心したのは植物性のお肉ならではのこんな食べ方。

 「ブッダボウル」をご存じですか? アメリカ西海岸発のトレンドグルメで、野菜、穀物、果物などを盛り付けたワンプレートのサラダみたいなもの。“精進料理”みたいなイメージなのでしょう。ヴィーガンサラダとも呼ばれるそうです。複数の具を彩りよく盛るためSNSで写真を投稿するにも打ってつけ。

東京メトロ「青山一丁目」駅から直結の「The Burn」
画像は公式HPから

 東京・青山のグリルレストラン「The Burn」では「『ゼロミート』のサラダ『ブッダボウル』」を4月13日から提供中です。大塚食品の大豆ミート食品「ゼロミート」のハンバーグを使用したサラダ。

 キャロットラぺ、キノコのマリネなどとともに、ドンとハンバーグがのっています。豪快ですが、正真正銘のお肉不使用のサラダ。

提供中の「『ゼロミート』のサラダ『ブッダボウル』」1650円(10%税込)

 The Burnの米澤文雄シェフはゼロミートハンバーグと酸味との相性がよいと考え、アチャール(インドの酢漬け)など、酸味ある総菜を組み合わせています。

 いただいてみると、ゼロミートハンバーグは弾力があってギュッギュッとした満足できる食感。大豆のくさみはほとんどなく、そのまま食べてもハンバーグに近しく楽しめます。さらにお惣菜とあわせることで、ひと口ごとに味わいに変化があります。植物性なのでハンバーグ自体の後味がさっぱりしていて、サラダに合わせやすいのですね。

 「『ゼロミート』のサラダ『ブッダボウル』」は一食1650円(10%税込)。お肉不使用とはいえハンバーグがのっているため食べごたえたっぷり。特に健康に気を使っているわけではない筆者もお腹が満たされて満足。

 ヘルシーさ150%で罪悪感が少ないですし、ハンバーグを食べながらも「西海外で話題のブッダボウルを食べている」と思うと高揚するものがあります。お値段は平日の一食としては高価に感じるので友人とシェアするのもいいかもしれませんね。

 「The Burn」のゼロミートブッダボウルは6月30日までの期間限定。話題の“ブッダボウル”を食べてみたい、なおかつしっかり食べ応えもほしい、という人はこの機会に試してみてはどうでしょうか。

ゼロミートのハンバーグは“食感”◎

 ゼロミートは大塚食品の大豆ミート食品のブランドで、市販の製品もあります。なお、市販されているゼロミートのハンバーグは卵白を使用しているためヴィーガン向きとはいえませんが、業務用のゼロミートハンバーグは卵白を使用していないので、ヴィーガン料理に仕上げられるそう。

ハンバーグは「デミグラスタイプ」と「チーズインデミグラスタイプ」の2種。価格はいずれも298円(税別)

 ゼロミートのハンバーグの特徴はしっかりした弾力、噛み応え。大豆ハンバーグ≒豆腐ハンバーグが連想されて「柔らかいのかな?」と予想していましたが、そんなことはありませんでした。チルドのハンバーグってお肉を使用したものでも“柔らかめ”が多くないですか。その中でもゼロミートは“かため”。

 大塚食品は食感にはずいぶんこだわったようで、専門用語でリバース・エンジニアリングという手法を採用し、本物のハンバーグをバラバラにし、硬さやミンチの大きさなどを顕微鏡で解析。それに近づけるように大豆のハンバーグを組成していったそうです。

 市販ゼロミートハンバーグも食べてみると大豆のくさみがほとんどなく、チルドのハンバーグとして違和感のない味わいです。ジュワ―ッと出てくる肉汁こそ少ないけれど、「もっとこうだったらいいのに」と思えるのは動物性のハンバーグに肩を並べるからこそ。

 お肉を使用したハンバーグよりカロリーは低めで、ゼロミートのデミグラスタイプのハンバーグは1個(140g)183kcal。ダイエットを気にしている人にもうれしいですね。

チーズインタイプは実はチーズではなく豆乳クリームが入っています。

 味として違和感がなくなってきたので、お肉をゼロミートなど大豆ミート食品に切り替える選択肢も当然あるでしょう。私としては「ヘルシーなサラダの一環として食べる」「(植物性でもたれにくいので)深夜の軽食として食べるなど」、植物性のお肉だからこその食のシーンが培われるのではないかと期待しています。お酒の〆にハンバーグもいいな!

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