雪ミクの雪像がVRに!初音ミク公式VRアミューズメントパーク「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」を先行体験

文● 高橋佑司 編集● ASCII

2021年02月04日 17時30分

 “初音ミク”といえば、今や世界的にも知られるバーチャル・シンガー。そんな初音ミク公式のアミューズメントパーク「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」が、VRライブ・コミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」にて、2月6日・7日の2日間にわたって開催される。

 2020年の8月には、このランドの入り口(GATE)をイメージした「MIKU LAND GATE β」が設置され、その様子をお届けした。今回は新たなエリアが登場し、ショップで買えるバーチャルアイテムなども増えている。

 開催に先駆けて、「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」の様子を取材することができた。追加された新エリアの様子や、前回からの変更点などを紹介していこう。

入場にはPC VRが必要
Oculus Quest 2単体では入れないので注意

 内部の様子を紹介する前に、まずはバーチャルキャストでの「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」の体験方法をチェックしておこう。

 バーチャルキャストはSteamから無料でダウンロードが可能。なお、バーチャルキャストのSteam版はPC接続のVRヘッドマウントディスプレー向けだが、PC接続の必要がなく単体で動作する「Oculus Quest/Quest 2」向けのQuest版も存在する。

 ただし、「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」が体験できるのはSteam版のみになり、Oculus Quest/Quest 2単体では入場できない。Oculus Quest/Quest 2を使用する場合、Oculus LinkでPC接続すればSteam版も利用可能になるので、対応ケーブルを用意しよう。

 PC側の要求スペックは、バーチャルキャストの公式ページを参照。最低限の動作スペックはそれほどではないが、推奨スペックになるとCPUに“Core i5-8400またはRyzen 5 2600X以上”、GPUに“GeForce RTX 2070以上”とされているので、ある程度のゲーミングPCを用意するのをオススメする。

バーチャルキャスト起動時、右上からTHE SEED ONLINEとの連携ができる

 バーチャルキャストは「THE SEED ONLINE」と連携することで、本サービス内の通貨「VCC」を使ってVR空間内で直接アイテムを購入できるようになるので、先にアカウントを作成、連携しておくとより楽しめるだろう。

 バーチャルキャストを起動した後、タイトル画面でリングメニューから「ルーム」を選択。するとマイルームに移動できるので、ここからさらにリングメニューを開き、「ルーム」を選択すれば、公開中のルームに入ることができる。開催期間中はおすすめの中に「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」のルームがあるので、選択して入場しよう。

会場マップとルームへの入り方

 前回体験した「MIKU LAND GATE β」で見られた広場と各ショップは健在。Gugenka所属のCGアーティスト 五十嵐拓也氏デザインの、MIKU LANDのキャスト衣装を着た初音ミクの立像がそびえる広場から、各エリアに赴ける。

 前回はなかったジャンプのアクションと高所へ上る機能が追加されており、段差を乗り越えたり、階段などがある場所は登っていけるようになった。高いところからMIKU LANDの様子を一望することも可能だ。

「ユキネの丘」に登り、高いところから広場を見渡せる。前回は季節が夏だったが、今回は冬のため、雪が積もったりと景観が変わっている

 「ミクアウトドアショップ」や「ミクアートギャラリー」、「デジタルフィギュアショップ」なども引き続き設置され、バーチャルキャスト内で使用できるさまざまなアイテムがその場で購入可能だ。

前回からあった各ショップも引き続き設置されている。今回は、ミクさんに会場を案内してもらいながら取材した

 また、前回設置されていた「謎解きアクティビティ」もリニューアルされて再び登場。「ユキネの丘」に隣接している広場のアクティビティ受付で「謎解きブック」を購入し、各ルームの「ナゾパネル」を頼りに全ての謎を解くと、バーチャルキャスト内で使える特別なアイテムが入手できる。

アクティビティ受付で「謎解きブック」を入手し、各エリアを回って謎を解く

それぞれのエリアに「ナゾパネル」が設置されているので、探し出して謎を解こう

一面雪景色の新エリアが登場
VRで雪ミクの雪像が見られる

 今回、新たに登場したエリアが「スノードームイルミネーション」だ。広場の奥の光り輝く大きな扉の方向に、移動ポータルが設置されている。

巨大な扉の下に設置されたポータルから新エリアに移動可能

新エリアに到着

 「スノードームイルミネーション」は、かまくらなどの冬らしい趣向が凝らされたエリアで、中央には「SNOW MIKU 2021」の雪像が設置されている。

 毎年冬、北海道のさっぽろ雪まつりに連動して開催される「SNOW MIKU」の主役である“雪ミク”は、衣装デザインなどを公募しており、今年度は杏夏蜜柑氏原案によるもの。コロナ禍の影響もあり、残念ながら今年の「SNOW MIKU 2021」は開催延期となってしまったが、VRで再現された雪ミクの雪像でその雰囲気を味わえるのは嬉しい。

一般募集した3D作品が雪像となって展示されている。「ピアプロ賞」「バーチャルキャスト賞」など、作品の表彰も行なわれる

 スノードームイルミネーションエリアでは、ほかにも雪像が設置されている。これは、「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」のために一般募集した3Dモデル作品だ。雪のテクスチャーが貼られ、雪像としてエリアに展示されている。

雪合戦フィールドも設置

 エリアの奥には雪合戦用のフィールドも設置されている。後述の「雪合戦グローブ」を装着すれば、雪玉をつくって投げることができるので、ここで“バーチャル雪合戦”も可能だ。しっかりと隠れられる壁が作られているのは芸が細かい。

かまくらはショップになっている

 エリアに設置されているかまくらはショップになっており、コスプレアイテムからエフェクトまで、さまざまなアイテムの販売・展示を行なっている。なかには凝ったギミックのものもあり、バーチャルキャストユーザーは必見だ。

VCCで購入できる各種アイテムが取り揃えられている

可愛らしい「雪ミクマフラー」など、コスプレアイテムも販売

手に追従する「スノークリスタルエフェクト」。ものをたたくと氷の結晶のようなキラキラしたエフェクトが出る

雪ミクの「スノードームフィギュア」とMIKU LANDの「ロゴ入り台座」といった、ルームに配置できるインテリアも

 個人的に特に面白かったアイテムが、「ラビット・ユキネ VRドローン」と「雪合戦グローブ」。ラビット・ユキネ VRドローンは、雪ミクのペットである「ラビット・ユキネ」をモチーフにした飛行機のようなアイテムで、これに乗ってルームの中を飛び回ることができる。レバーを使って自由に操作でき、2人で乗ることも可能だ。

ラビット・ユキネ VRドローンは、乗り込んで空を飛べる

 雪合戦グローブは、装着すると雪玉を生成でき、それを投げることが可能だ。実際に投げてみると、現実世界のように放物線を描いて飛ぶようになっており、投げ方によって軌道の調整も可能。これは雪合戦がはかどりそうだ。

両手を合わせると雪玉を生成でき、コントローラーのトリガーを引くことで雪玉を握れる。これを投げあって雪合戦を楽しめる

もちろん、デザインもカワイイ

デジタルフィギュアやアートギャラリーのラインアップも拡充

既存のエリアにも新たなアイテムやコンテンツが追加

 新エリアの追加だけでなく、「MIKU LAND GATE β」時にあった既存のエリアにも、追加要素が見られる。

 Gugenkaの「HoloModels」や「MakeAvatar」に関連した製品の展示・販売を行なっている「デジタルフィギュアショップ」では、今回の「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」のキャスト衣装を身にまとった初音ミクや、公式キャストである「東雲めぐ」さん、そして雪ミクのデジタルフィギュアが新登場している。

デジタルフィギュアショップは、前回から結構内装も変わっていた

デジタルフィギュアをARで展示できるHoloModels用のフィギュアが販売されている

 前回の「MIKU LAND GATE β」で販売したフィギュアも再販売されるので、買い逃した人はチェックしてみるといいだろう。

前回販売したデジタルフィギュアの再販や、3DCGアバター作成アプリMakeAvatar用のアイテムも

 TSUKUMO製品の展示・販売と、さまざまなクリエイターによって描かれた初音ミクのイラストを展示している「ミクアートギャラリー」では、新たなイラストが追加されている。イラストはデジタルポスターとしてVCCで購入することで、バーチャルキャストのルームに飾ることも可能だ。

ミクアートギャラリーには、新たなイラストが追加されている

 また、前回から設置されていた「リズムアトラクション」は収録曲が増え、MIKU LANDのテーマソングである「Happy Coaster」のほか、「Day&Night」「メランコリック」といった3曲が遊べる。

 なお、今までMIKU LANDの会場内でしか遊べなかったこのリズムアトラクションが、今回VCCで購入できるアイテムになり、自身のルームなどに設置できるようになっている。

MIKU LAND内で遊べるリズムアトラクション。スコアのランキングボードも設置されているので、ハイスコア目指して遊んでみてはいかがだろうか

TSUKUMOから「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」
のオリジナルグッズも販売

 デジタル製品が主となる「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」のグッズだが、一部は現実世界でも販売予定だ。TSUKUMOでは、MIKU LANDのキャスト衣装を忠実に再現した「MIKU LAND ミクぬいぐるみ」など各グッズを展開する。

 グッズについては、MIKU LAND内で3D展示も行なっている。今回のMIKU LANDグッズをはじめ、TSUKUMOではこれまでにも初音ミクとコラボレーションしたさまざまな製品を展開している。製品の詳細については、TSUKUMO×初音ミクの特設ページを参照してほしい。

TSUKUMOで販売されるMIKU LANDグッズはVRでの展示も行なわれている

VRだけでなくYouTubeやニコニコで気軽に楽しむことも

ミクさんたちと記念撮影ができるかも?

 バーチャルキャスト内で開催される「MIKU LAND β SNOW WORLD 2021」では、一定の時間に初音ミクなどキャラクターたちがランド内に現れ、触れ合いや写真撮影も可能とのこと。バーチャルキャスト内のカメラ機能を使えば、VR内で簡単にスクリーンショットの撮影ができるので、ぜひこの日の思い出に記念撮影してみてはいかがだろうか。

 ちなみに、バーチャルキャストを遊ぶ環境がないという人は、YouTubeとニコニコにて生配信も行なうので、そちらで楽しむことも可能だ。MIKU LAND各所の定点カメラからランド内の様子をお届けしているので、気軽に覗いてみよう。

 さらに生配信では、初音ミクと東雲めぐさんによる“VRミニライブ”の様子も放送予定。全8回公演の内、動画での無料配信は1回のみで日時も未定のため、気になる人は公式Twitterなどで最新情報をチェックしておこう。

東雲めぐさんが登場するVRミニライブの様子も生配信予定

 また、Gugenkaの提供するスマホアプリ「HoloModels」を使えば、スマホ画面で会場の様子を体験することも可能だ。ぜひ自分にあった方法で楽しんでみてほしい。

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