人気VTuberときのそらさんが求めた初音ミク仕様のPCをTSUKUMOが作成!その一部始終を独占取材

文●ジサトラハッチ 編集●ASCII

2021年01月14日 11時00分

 ホロライブプロダクション所属のときのそらさんをご存じだろうか。2019年3月にメジャーデビューを果たした、横浜アリーナでライブをすることを将来の夢に掲げている超人気のバーチャルYouTuber(VTuber)だ。

ときのそらさんは、2017年9月7日より活動を開始、ホロライブプロダクション初のバーチャルアイドル。一人前のアイドルを目指すために、女優としてTVドラマ『四月一日さん家の』に出演したり、ラジオ『そらあおと!』ではMCをつとめるなど、さまざまなジャンルでアクティブに活動中

 そんな、ときのそらさんは初音ミクの大ファンだという。「つよつよ配信PCが欲しいけど、どうせだったらPCもかわいいデザインがいい! そう思ってたときに、ツクモさんでミクちゃんのPCケースを見つけて、どうしても欲しくなって「これで組んで欲しい!」とお願いしちゃいました!」と語る。

 彼女が見つけたのは、自作PC・パーツ・周辺機器などの専門店「TSUKUMO(ツクモ)」が販売する初音ミクPCケース。TSUKUMOは、兼ねてよりPCパーツメーカーの「Thermaltake」と初音ミクとのコラボ製品を数多く販売している。

ツクモネットショップの「TSUKUMO×HATSUNE MIKU COLLABORATION HISTORY」では、TSUKUMO×初音ミクのコラボ製品の一覧が確認できる。PC周辺機器だけでなく、ラックやぬいぐるみ、ノートPC、今は必需品になっているマスクまで、さまざまな製品が販売されている

 東京ゲームショウ2019のTSUKUMOブースでは、初音ミクとコラボした各種ゲーミングデバイスの展示があり、大きな話題を呼んだ。

 そんな縁からTSUKUMOによるときのそらさんのパソコン作りが始まった。ときのそらさんの要望は「せっかくだから中も見えた方が良いな~と何気なく言ってみたら、「では見えるようにしましょう!」って言ってくださって……。可愛いものが大好きなので中のパーツも白にできますか?と追加のお願いしちゃいました。どんなPCになるか楽しみです!!」とのこと。

 TSUKUMOは「PC組立代行サービス」も行なっているプロ集団。普段のPC組み立ては店舗で行なっているとのことだが、今回はせっかくなので、その組み立ての様子を特別に取材させて頂くことになったため、秋葉原某所の会議室にて、PCの組み立てを開始。その様子をご紹介したい。

今回PCに使われた製品を一堂に並べた。初音ミクとのコラボ製品は、化粧箱まで初音ミクがあしらわれていて、華やかだ

第4世代Ryzen 5000シリーズに白いビデオカード
ゲーム+実況配信も快適な性能を実現

 まずはPCの頭脳ともいえるCPU。こちらはここ数年性能が上がり続け、ライバルのIntelよりも高性能になったAMD製の最新パーツ第4世代「Ryzen 7 5800X」。第4世代Ryzen 5000シリーズは、PlayStation 5(PS5)やXbox Series X(XSX)にも採用されている前世代Zen 2よりも新しいZen 3アーキテクチャーを採用。

PCゲームをプレイするだけでなく、同時に実況配信もというような人には「Ryzen 7 5800X」以上がオススメ。複数アプリの同時使用なら「Ryzen 5 5600X」よりも安定性が高い

 前世代の4コアとL3キャッシュ16MBのCCXを2基で構成されていたコアレイアウトを、8コアとL3キャッシュ32MBのCCX1基にまとめることで大幅なパフォーマンスアップを実現している。性能が向上したことで、PCゲームをプレイするだけなら6コア/12スレッドの「Ryzen 5 5600X」で事足りるが、実況配信をするなら8コア/16スレッドである「Ryzen 7 5800X」以上が望ましい。

 マザーボードは高い耐久性と価格のバランスが良く、根強い人気のASRock「X570 Steel Legend」、ビデオカードはZOTAC初のホワイトカラーとして女性にも人気な「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 SUPER OC White Edition」(ZT-T20610K-10M)、メモリーは「Ryzen 7 5800X」が対応する最大動作クロックのDDR4-3200で8GB×2枚構成(16GB)の容量をもつ Crucial「Ballistix Black RGB」(BL2K8G32C16U4BL)を二組で計32GB、ストレージはPC内の映えを向上させるべく、ケーブル無しで利用できるM.2の Crucial製 P5シリーズの1TB「CT1000P5SSD8JP」、電源はThermaltake「TOUGHPOWER GF1 ARGB GOLD」(PS-TPD-0850F3FAGJ-1)という構成だ。

ASRock「X570 Steel Legend」は直販価格2万3091円(価格は2020年12月現在、記事執筆時点でのツクモオンラインショップを参照、以降の製品も同じ)。スチール製のPCI Expressスロット、電流の制御に優れたDr. MOSを実装、 60Aパワーチョーク搭載と高い耐久性を持ちながらも安価に抑えられたマザーボード

「ZT-T20610K-10M」は、GPUにGeForce RTX 2060 SUPERを採用した、希少なホワイトカラーのビデオカード。クーラーからバックプレートまで白一色で、PC内部の雰囲気を明るくし、華やかさをも加える。最新よりも1つ前のNVIDIAのGPUになるが、フルHDでなら大抵のPCゲームが快適に動く性能を有する

メモリーとストレージはどちらもCrucial製

ゲーミング用メモリーの「BL2K8G32C16U4BL」は8つのゾーンに16個のRGB LEDを備え、配色のカスタマイズが可能。XMP 2.0もサポートする

「CT1000P5SSD8JP」は毎秒最大3400MBのシーケンシャルリードを実現するゲーム用途に最適なNVMe接続のM.2 SSD。Gen 3の中では高速で、汎用性の高い製品。直販価格は1万6880円

「PS-TPD-0850F3FAGJ-1」は80PLUS GOLD認定を取得した850W電源。主要マザーボードのイルミネーションと同期可能なRGBファンを搭載。低負荷時にファンの回転を停止させる「Smart Zeroファンモード」を備えるなど、多機能で信頼性も高い1台。直販価格は1万8678円

PCケースやファン、ケーブルまで初音ミク仕様
アクリルクリアパネルはイラスト入りの特注!

 CPUクーラーはThermaltakeの簡易水冷クーラーである「TH240 ARGB Sync」(CL-W286-PL12SW-A)を採用。実況配信をするときのそらさん用に4K/60fpsに対応した内蔵型のキャプチャーボードAVerMediaの「GC573」が用意された。

「TH240 ARGB Sync」は「PS-TPD-0850F3FAGJ-1」と同じく、主要マザーボードのイルミネーションと同期可能なRGBファンを搭載し、LEDコントローラーも付属。冷却効率に優れる240mmラジエーターを備える。直販価格は9098円

「GC573」は4K/60fps、最大1080p/240fps HDR録画&パススルーが可能な次世代ゲームキャプチャー。3種類の発光パターンに対応したRGB LEDも搭載する。直販価格は3万5998円

 そして、PCケースはTSUKUMOとThermaltakeのコラボ製品である「Versa H26 HATSUNE MIKU EDITION」(CA-1J5-00M1WN-05)、さらにケースファンも初音ミク仕様のThermaltake「Pure Plus RGB 12 Hatsune Miku Edition」(CL-F099-PL12SW-A)を使用する。取材日はビデオカード用の8pin、6pinケーブルはブルーグリーン、ピンクの2色である初音ミク仕様のケーブルを使用していたが、本来は緑色に近い初音ミクをイメージした「ミクブルー」のケーブルに付け変えるとのこと。

初音ミクカラー仕様の「Versa H26 HATSUNE MIKU EDITION」は、ATXまでに対応したミドルケース。購入特典として「ミクぬいぐるみ iXimaバージョン mini」が貰える。直販価格は1万1980円

ダストフィルターとリアスロットカバーは初音ミクをイメージしたブルーグリーン、ピンクの2色、5インチベイのカバーは初音ミク達のV3V4xパッケージを手掛けたiXima氏デザインのミクシルエットを含めた計4種が付属

サイドパネルのネジもミクブルーのものが使われた

 ちなみにときのそらさんの中が見えるように、という要望に応え世界的MODアーティスト門馬ファビオ氏の手によって、初音ミクのミクの部屋のイラストがあしらわれたサイドパネルも用意。とてもガチな仕様だ。

初音ミク仕様のアクリルクリアパネルも特注で用意されていた

ケースファンは元々付いていたモノを外し、ミクブルーの「CL-F099-PL12SW-A」に取り換える。フロントに2つ、リアに1つ、そしてCPUクーラーのラジエーターに2つと計5つ使用

超難易度のPCもTSUKUMOの「PC組立代行サービス」なら
プロ店員による動作チェック保証もあり安心!

 PCの自作は、パーツの組み合わせによってはそれほど難しくはない。黎明期に比べて粗悪なパーツも減り、規定がしっかりしている現在では、かみ合わせの悪く組みづらいパーツも少なくなり、相性問題も緩和した。大き目のPCケースにベースとなるマザーボード、CPUとメモリー、ストレージ、電源を組み込むだけならプラモデルよりも簡単かもしれない。

 しかしながら、RGB LEDを搭載して派手に光ったり、多機能&高性能なPCパーツは、ケーブルも多く、組み方を理解し、ケーブルマネージメントを考慮しなければ、配線がごちゃついたり、パーツ同士の接触も起きかねない。今回の構成もPC自作が初めてという人にはなかなかに困難だ。

 そんな時に活用したいのが、TSUKUMOの「PC組立代行サービス」だ。PCの組み立てとOS、ドライバーインストールも含めた代行は、TSUKUMOのケイタイdeポイント会員なら1万9250円、未加入なら1万9800円。OSインストールなしの「PC簡易組立代行」はポイント会員なら1万3750円、未加入なら1万4300円。他に有料オプションサービスとしてLEDドレスアップ3300円~、負荷テスト12H5500円などがある。

PC組み立て、相談は公式ホームページから簡単にできる

ケイタイdeポイント会員は、Google PlayまたはApp Storeから「TSUKUMOモバイル」アプリをダウンロードして登録が可能

 今回のときのそらさんのPCもまったく同じ構成かは分からないが、PCの販売も検討中とのこと。全く同じ構成で作りたいが、自作する自信がない、自作している時間がない人も「PC組立代行サービス」を使うのもイイかもしれない。

「PC組立代行サービス」は、以下のチェック表を基に作成するという。細かく動作チェックをしたうえで、メモリーテスト、ストレステスト、オンラインウイルスチェック、外観に傷などがないかも確認のうえ、清掃、梱包して配送される。

細かいチェックシートを基にPCは組み立てられる

 そうした、完成品のPCと同じレベルでの動作チェックまで実施してくれるので、安心感も高いのではないだろうか。公式サイトでは、PC組立代行の組み立て実例の紹介もあるので、気になった人はチェックしてみよう。

ケーブルの多い超難易度PCが短時間で見事に完成!

 実際に組み立ての様子も取材させて貰ったが、2人の作業員が手際良くPCの組み立てを行なっていた。普段からPCにたくさん触れている詳しい店員さんは組み立て工程においての迷いも少ない。

マザーボードの箱のうえでCPUとメモリー、CPUクーラー、ビデオカードを接続し、PCケースに入れる前に動作もチェック

PassMarkの「Memtest86」V8.3を使用してメモリーの動作テストも複数回行なう

ケースファンをミク仕様に変更

PCケースの準備ができたら、動作チェックの終わったマザーボードをケースに入れる

裏配線をして、サイドパネルから見える内部はスッキリ。これぞプロの技だ

BIOSが起動するまでの所要時間は約2時間ほど。PCを単純に組み立てるだけでなく、各種動作チェックに、PCケースの外装と内装をオプションで彩っていたことも考えれば、かなり速い

裏側はこんな感じ。「Pure Plus RGB 12 Hatsune Miku Edition」の専用コントローラーもあり、裏に回しているケーブルも多い。PCケースに全部キレイに収めるのもなかなか困難だ

 ちなみに記事執筆時の撮影では間に合わなかったが、前述したようにビデオカード用の8pin、6pinケーブルはブルーグリーン、ピンクの2色だったが、完成品は以下サンプルのミクブルー仕様のケーブルが使われるそうだ。

ときのそらさんのもとに届く際は、8pin、6pinケーブルは写真の色のモノに変わっているとのこと

初音ミクカラーの外観に加え
RGB LEDが映える高性能PCが完成!

 完成したPCと、ときのそらさんもいくつか所有しているTSUKUMOで販売している他の初音ミクコラボ製品を並べて、「ニコニコ超会議2019」にてクリプトン・フューチャー・メディア ブースで公開された初音ミクがPCやゲーミングデバイスを使用する部屋をイメージした「初音ミクのPC部屋」に近い形を再現。

 液晶ディスプレイにスピーカー、ヘッドセット、キーボード、マウス、マウスパッドとすべてが初音ミク仕様になっている。初音ミクファンにはたまらない、見た目にも楽しい構成だ。

部屋に並べれば、ホワイトボードに飾られた「初音ミクのPC部屋」のタペストリーのような、ポップで可愛らしい雰囲気が演出できることだろう

初音ミクのイラストが入ったサイドパネルを付けると、メカメカしいPCパーツに囲まれたミクさんという、サイバーな雰囲気とカワイイ初音ミクとの組み合わせがマッチして、感慨深いものがある

「ViewSonic×HATSUNE MIKUディスプレイ」は、パッケージと購入特典のディスプレイカバーに人気イラストレーターのフカヒレ氏のイラストを使用した、23.8インチ(1920×1080ドット)のディスプレイ。直販価格は2万8380円

Thermaltake「LEVEL 20 RGB GAMING MOUSE HATSUNE MIKU EDITION」(GMO-LVT-WDOOWB-09)は、オプティカルセンサーを採用したゲーミングマウス。最大16000dpiにまで対応でき、8つのプログラマブルボタンを搭載。カスタマイズ可能なRGBバックライトを備え、統合管理ソフトウェア「iTAKE」に対応する。購入特典として「初音ミクオリジナルマウスパッド」が同梱。直販価格は1万6800円

Thermaltake「LEVEL 20 RGB MECHANICAL GAMING KEYBOARD HATSUNE MIKU EDITION」は、アクチュエーションポイント1.2mmの高速入力に対応したメカニカルスイッチ「Cherry MX Speed RGB SILVER」を採用するゲーミングキーボード。1680万色のRGB LEDを搭載。購入特典として「ミクぬいぐるみ iXimaバージョンmini」とHoloModels デジタルフィギュア「初音ミク(PC部屋衣装 キーボード付き)」のシリアル記載ポストカードが付属する。直販価格は2万9800円

Thermaltake「Pulse G100 RGB GAMING HEADSET HATSUNE MIKU EDITION」(EHT-PLS-ANECWH-01)は、3D RGBカラーイルミネーションをイヤーカップに備えるヘッドセット。53mmネオジウムドライバーによる重厚なバスが特徴。着脱式マイク&Yケーブルを付属。購入特典として「ミクぬいぐるみ iXimaバージョン mini」を同梱する。直販価格は1万800円

TASCAM「VL-S3BT MIKU」はBluetoothによるワイヤレス再生が可能なスピーカー。対応コーデックはaptX/AAC/SBC。アンプ出力は14W+14W。購入特典として「初音ミク&鏡音リン・レン Wポケットクリアファイル」が貰える。直販価格は1万9800円

 搭載したすべてのPCパーツが光るため、部屋を暗くすると非常に美しく光るのも魅力。後日PCが届いたときのそらさんも「きました! 私のぱそこん。横のパネルが透明になっていて、みくちゃんのイラストがついてるの!! 電源入れたらどうなるのかな?ドキドキ」と期待に胸を膨らませて電源を入れてみたとのこと。

 そして、「わ~! 光ってる。中が見えるけど、配線まできれい。白がかわいい。やったーーー! ここに、私の持っているみくちゃんのキーボード・ヘッドセット・マウス・モニタをつなげて、ミク仕様ぱそこんセットができあがりました! とっても可愛くてつよつよでうれしいです!! 今回付けていただいた、みくちゃんイラストがついているアクリルパネルは、他の人も絶対欲しいと思うので、販売して欲しい!! えーーー販売してくれるんですか!? みんなもぜひチェックして買ってみて欲しいな。ツクモさん発売楽しみにしてます!!」といったコメントをくれた。

実際に今回の初音ミク仕様PCは、RGB LEDにて煌びやかに光り、白いビデオカードが華やかさを演出

初音ミク仕様のヘッドセットやマウス、キーボードもカラフルに光ることで、幻想的な雰囲気を得られる

初音ミク仕様のときのそらさんPCの販売に期待!
同じような凝ったPCが欲しい人はPC組立代行サービスの活用も

 PC自作はパーツが多かったり、小型だったりした場合、難易度が上がっていく。また、ときのそらさんが求めたような見た目にコダワッタPCは、自分で組み立てて万が一にでも傷を付けてしまって後悔することも。そんなときこそ、TSUKUMOの「PC組立代行サービス」が活躍する。

 動作確認もしてくれるうえ、1ヵ月以内の初期不良対応はもちろん、オプションの延長保証も選択可能だ。見た目にもコダワッタ自分だけのPCが欲しい、でも自分で作るのは怖い、という人は活用してみてはどうだろうか。

 今回のときのそらさんのPCで使用した、初⾳ミクのミクの部屋のイラストがあしらわれたサイドパネルは  ときのそらさんがとっても気に入っていただいたので、販売する予定とのこと。

(提供:TSUKUMO)

●関連サイト

■関連記事