ニコン「Z5」発表 = 超お買い得フルサイズ・ミラーレスカメラだ!
文●みやのプロ(@E_Minazou) 写真 岡田清孝 編集 ASCII
2020年07月21日 13時00分
ニコンは7月21日、フルサイズ・ミラーレス一眼「Z」シリーズの新製品「Z5」を発表した。実際の発売は8月下旬の予定で、予想価格はボディのみで18万2600円。
Z5はずばり、ソニーのα7M3の対抗モデルで、現在、一眼レフをつかってるユーザーに、より気軽に「フルサイズ・ミラーレス」へ乗り換えていただくためのカメラだ。
2432万画素のフルサイズCMOS素子を搭載して、お求めやすいお値段が魅力で、Z6とほぼ同機能なのに6万円も安くなっている。さらに新開発の標準ズームレンズを使えば、合計870グラムと軽量で持ち歩けるのも魅力である。
表面照射CMOSで低価格化
SDカードのWスロットにタイプC充電も可能
バッテリーは同寸で容量増加
Z6 とZ5 のいちばんの違いは撮像素子で、Z6 は裏面照射型だったが、Z5は表面照射型つまり従来型なので、集光効率がちょっと落ちて、センサーの感度や最低AF照度が落ちる。
また、センサーからのデータ読み出し速度も裏面照射より遅くなるので、4K動画はフルフレームではなくクロップでの撮影となる。
画像処理のエンジンは同じなので、静止画はZ6と同じクオリティの写真が撮れる。スチル派にとってはうってつけのフルサイズカメラとなるのだ。
連続撮影速度はちょっと落ちていて、Z6では低速で最高5コマ、高速で5.5コマだったのが、Z5では4コマと4.5コマまでとなっている。測光範囲も最低が-4EVから-3EVと1段上がっている。
逆に強化されているのがメディアスロットで、Z5はSDカードスロットをダブルで搭載している。Z6/7はXQD(CFexpress)のそれもシングルだったので、ハードルが下がったうえ、使い勝手も良くなっているわけだ。
さらに、いまどきとしてはアタリマエだが、USBのタイプC端子を搭載して、充電と給電が可能となっている。
ボディは厚みが若干増しているが、全高と全幅は同じ。ただし、ボディ上面のデザインは異なり、Z6/7では情報ディスプレイだった右肩部分がZ5ではダイヤルになり、左肩にはなにもない。
バッテリーは従来のEN-EL15bと同寸ながら、容量が増え、7Vの1900mAhから2200mAhへと、約16%アップした。撮影可能コマ数はファインダーで390枚と、Z6の310枚より25%以上伸びている。
ハイブリッドAFは273点、瞳AFは人物・動物に対応、ボディー内手振れ補正は5軸5段、EVFは0.8倍369万画素、シャッタースピードは8000分の1秒~30秒、常用ISOは100-51200などはZ6と同様である。
新開発の超軽量ズーム
「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」で
撮影時870グラムを実現!!
同時発表となった標準ズーム「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」も大きな魅力で、重さはなんと195グラムと、Zレンズで最軽量となっている。
Z5の本体重量は、実はZ6と同じ675グラムなのだが、このレンズが軽いので、セットで870グラムとなる。本体だけなら、EOS Rやα7とあまり変わらないから、このレンズがミソなのである。
2倍ズームだが、沈胴式なので、携行時は長さが51ミリとコンパクト。ズームリングをグルリンとまわして、撮影可能状態となる。最短撮影距離は全域で35センチなので、最大撮影倍率は50ミリ時で0.17倍となる。
レンズのみのお値段は5万2800円で、Z5のレンズキットは22万2200円なので、キットだとレンズが3万9600円と、1万3200円お得なのである。
本気のWEBカメラアプリも開発中
8月上旬リリース
レンズでは、1.4倍と2.0倍のテレコンバーターを70-200mm用に発売するほか、年内に14-24mmF2.8を発売することも公表となった。
さらに、時節がらとっても人気、レンズ交換カメラをPCに直結して、リモート会議や生ビデオ放送に利用できる「WEBカメラアプリ」をニコンも正式に発表した。8月上旬にリリースされる予定で、ZとDシリーズがPCのカメラになるって楽しみですよね~~。
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