世界最小の4G防水スマホ「Atom」を衝動買い
文●T教授、撮影● T教授、編集●南田/ASCII編集部
2018年11月14日 12時00分
極小4G LTEスマホの「Jelly Pro」(左)に続いてタフネス機「Atom」も衝動買い。一回り大きくて重いがその価値はありそう
世界最小のDSDS対応4Gスマホが
防水&タフネス仕様で登場
今年の初めころだったか、たった70gの手のひらでニギニギ出来る技適取得版の4Gスマホ、Unihertzの「Jelly Pro」を衝動買いしてしまった。そして1年もしないうちに、今度はよりスペックが強化され、防水(IP68)でタフネス構造の「Atom」を手に入れた。
今回も、いつものようにクラウドファンディングに出遅れた筆者は、最速でAtomを手に入れた知人が譲ってくれたのだ。
シンプルな小さな黒いパッケージに入ったAtomは前回のJelly Proとは異なり、SIM交換のたびに裏ブタをこじ開ける三角オープナーがなくなり、その代わりブランドロゴの入った専用ストラップが付いてきた。Unihertz社も来る日も来る日も開発に追われる日々よりは、多少は余裕のある状況なのかもしれない。
Atomの詳細なスペックは、Unihertz社のウェブサイトや先人のブロガーさんなどが公開しているサイトのサマリーで確認して頂くとして、今回のAtomはCPUやストレージ、カメラ機能が大きく強化され、バッテリー容量も倍増、指紋認証によるアンロック機能もできる現代的な極小スマホに成長した。
実測重量はわずか110g
折りたたみ携帯にも似た感覚
前作のJelly Proと比較して、個人差でマイナスポイントになり得るのはmicroSDカードのサポートがなくなったことと、サイズが一回り大きくなり、重量(SIM込み実測70g)が5割ほど増して、それでもたったの110g(SIM込み実測)前後になったことくらいだろう。
手の大きさにもよるだろうが、筆者的にはJelly Proより少しゴロゴロと分厚くなったAtomのほうが、昔懐かしい折りたたみ携帯電話系のニギニギ感を再現したようで極めてうれしい感覚だ。
SIMトレイはプッシュ式に変更
USB Type-Cの採用は歓迎したい
SIMスロットも挿入や入れ替えのたびに裏ブタをこじ開けていたJelly Proとは異なり、昨今の一般的スマホ標準のプッシュトレイ型に改善され、SIMの交換は極めてラクになった。また、充電やデータ交換のインターフェースもUSB Type-Cになった。このため、USBモバイルバッテリーによる充電(給電)の際はType-Cケーブルが必要だ。
右側面のPTTボタンは
好きなアプリを割り当てられる
小さく軽いAtomは“ウォーキートーキー(双方向無線)”機能である「PTT」(Push To Talk)という機能を実現する専用アプリ(zello)をプリインストールしている。そして、そのアプリを使って双方向無線のように仲間と話す際に押す、赤い色をした専用ボタンが側面に設けられている。
アプリを使って仲間と話す時は、トランシーバーのように赤いPTTボタンを押し続けて「ラジャー」とやるわけだ。
共通機能による安定度の高い標準化がウリのAndroidスマートフォンの世界で、アプリの使い勝手向上のためとはいえ特別なハードウェアボタンを付加することは、なかなか思い切りや覚悟が必要な世界でもある。
似たようなボタンが付いた韓国の某メーカーのメジャーなスマホが存在するが、自社のマーケティング戦略に沿った「戦略的自社アプリにしか使わせない」という頑ななスタンスが筆者的には超お邪魔な存在だったので、これを機にメインのスマホを他社製品に替えてしまった。
さすがにクラウドファンディングでスタートを切ったUnihertz社は、そのあたりは極めて柔軟で、トランシーバーアプリ向けのボタンを他のアプリで便利に使用できるような「ショートカットキーの割り当て設定」をスマートアシストの中に別途設けてくれている。
なので、筆者は、PTTボタンに「音声レコーダー」の起動を割り当てて便利に活用している。もちろん、それ以外のユニークなアプリの起動ボタンとしてユーザーは自由にPTTボタンを自分自身の生産性向上のために使うことができる。
機能的には何でもできるAtom
文字入力だけが悩みどころ
Atomは単純な解像度比較では、筆者のメインスマホである「HUAWEI P20 Pro」の画面の20分の1以下と超小型な2.45型(解像度240×432ドット)ディスプレーを採用している。しかし、手のひらでニギニギしながらウェブサイトを見ることもできるし、写真も撮影できる。そして、ゲームの世界でも何とかプレイOKなタイトルがあり、音楽はまったく問題なく聴けて、動画も覚悟をして観ればそれなりに鑑賞可能。機能的には何でもできるふつうのスマホだ。
ただただ小さくて可愛いというだけですべて許してしまいそうな筆者だが、Atomの小さな画面でのキーボード入力だけは何としても極めて悩ましい。
実際に縦位置でAtomを使用してGmailを起動、メールを書こうとして驚いた。サイズ比較のために画面上に置いた100円硬貨がキートップの3分の2近くを覆ってしまう。白魚のような指先でタッチしても、キートップのひとつをタップすることは至難の業だ。
しかし、Jelly Proのころから約半年近く窮屈なキー入力に多少慣れた筆者は白魚のような指先でなくても、そこそこ入力ができる。しかし、その緊張感や誤入力した時のバックスペースでまたしても連続ミスした際のストレスは計り知れない。
もちろん、横位置で入力すれば当然ながらキーボードの横幅は増大し、入力精度は多少改善されるかもしれないが、入力フィールドはたったの1行しか見えなくなってしまう。もちろん、両手の2本の親指での高速入力など夢のまた夢だ。
縦位置のフリック入力なら文字入力環境は多少改善されるかもしれないが、昭和のパソコン世代ゆえにずっとフリックはシカトし続けてきたので、未だにフリック入力画面にはただの一度も触れたことはない。
Bluetoothキーボードはやりすぎだが
入力環境さえ整えられれば実用的に
昔から、小さなソフトウェアキーボードによるタッチ入力に困ったときの救世主はBluetoothキーボードと相場が決まっている。筆者も早速、愛用のキーボードのひとつであるBluetooth接続の「ThinkPadキーボード」を取り出して接続してみた。
つねに期待を裏切らないThinkPadキーボードは、慣れ親しんだトラックポイントでスマホの画面上では蚤ほどのサイズのカーソル移動もでき便利で最高だ。しかし、近所や都内徘徊に持ち歩く「コンパクト便利スマホ」として使用したい筆者にとって、Atomの何倍もかさのあるキーボードを同時に持ち歩くというのはやり過ぎだ。
小さな画面サイズのため快適な文字入力環境とは言いがたいAtomだが、対応策として使い慣れた文字入力アプリをインストールすることで、最終的にはかなり実用的に使えるようになった。ご近所&都内散策の手のひらスマホとしてしばらくは大活躍のはずだ。
| 「Atom」のスペック | |
|---|---|
| メーカー | Unihertz |
| ディスプレー | 2.45型 |
| 画面解像度 | 240×432ドット |
| サイズ | 45×96.6×18.8mm |
| 重量 | 約108g |
| CPU | 2GHz(オクタコア) |
| 内蔵メモリー | 4GB |
| 内蔵ストレージ | 64GB |
| microSD | - |
| OS | Android 8.1 |
| 対応バンド | LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/ 25/26/28/34/38/39/40/41 W-CDMA:1/2/4/5/8 4バンドGSM |
| SIMスロット | nanoSIM×2 |
| DSDS | ○ |
| 無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n (2.4/5GHz対応) |
| Bluetooth | 4.2 |
| カメラ画素数 | リア:16メガ /イン:8メガ |
| バッテリー容量 | 2000mAh |
| USB端子 | Type-C |
| 防水 | IP68 |
| 生体認証 | 指紋 |
今回の衝動買い
アイテム:Unihertz「Atom」
プレオーダー価格:249.99ドル
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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