アニメ界の大御所が参加! 東京モーターショー2015の「トランスフォーム」するクルマ

文●山本晋也 編集●ASCII.jp

2015年11月04日 17時00分

大河原邦男さんによるボディカラー
変形コンセプトカー「eX machine CONCEPT」

変形ロボットならぬ変形コンセプトカーは、ときおりムーブメントになって自動車メーカーが提案してくることがあるが、今回の東京モーターショーでは小さな乗り物、コンパクトモビリティに、そうしたトランスフォームをキーワードとしたクルマが見受けられた。

その最注目マシンといえるのが、新潟の本社を置くエクスマキナの「eX machine CONCEPT」だ。リアインホイールモーターの電動モビリティは、可変ホイールベースの提案でもある。

小回りの効く立ち乗りモード。この状態で駐車しておくのが基本で、フロントウインドウを上げて乗り込むことになる

停車時に前後タイヤの距離(ホイールベース)を短くして駐車スペースを小さくして、土地を有効活用する。一方、走行時にはホイールベースを伸ばして安定性を確保するというアイデアは珍しくないが、「eX machine CONCEPT」の特徴は、どちらの状態でも走行可能で、なおかつドライバーの操作系を切り替えること。ジョイスティックで操作するショートホイールベース状態は小回りを優先するもので、フロントタイヤは左右で異なる方向に切ることができる。一方、ロングホイールベースモードでは従来のクルマ同様にステアリングで操作するといった具合だ。

現時点では公道を走るためのナンバーを取得していないが、トランスフォームした、いずれの状態でも走行できるクルマというのは、それぞれのモードで保安基準を満たしていることを示す必要がある。そのために、どちらのモードでも有効になるようにヘッドライトなどを複数つけていたりするのも興味深い。もしかすると、2つのナンバーを付ける可能性もあるとのことなので、トランスフォーム時代に向けて、道路運送車両法などの整備が必要という話にもなりそうだ。

アニメのメカニックデザイナーで知られる大河原邦男さんが手がけた特別カラーをまとう。この状態がロングホイールベース・モードだ

河森正治さんとコラボレーションした
電動モビリティ「COMSCONNECT」

トランスフォームをキーワードにしたもう一台のコンセプトカーが、トヨタ車体の「COMSCONNECT」(コムス コネクト)だ。コンビニエンスストアなどの配送車両としても使われている小型電気自動車「コムス」を製造しているトヨタ車体の考える次世代コミューターは、様々なユーザーニーズに応えるために“デリバリー”、“パーソナル”、“タンデム”といった仕様にトランスフォームするというコンセプト。

次世代の小型モビリティ規格を睨んだ進化像を提示する「コムス コネクト」。車名は、人とクルマと社会をつなげることを意味している

インホイールモーターで、運転がジョイスティックのようなコントローラーになるという想定も、未来のコミューター像としてリアリティーがあるものだ。

その「コムス コネクト」のトランスフォームという開発キーワードを、よりイメージするために作られたというスクラッチモデルに注目。こちらは、ビジョンクリエーターの河森正治さんのアイデアによるもので、人が乗っている「ウォークモード」と自律して動く「ロイドモード」にトランスフォームするという。

マクロスで有名な変形の河森こと河森正治さんが参加。これはコンセプトカーの脇に飾られた河森正治さんのアイデアをカタチにしたスクラッチモデル。ウォークモードとロイドモードの2種類が展示される

トヨタ車体のエンジニアも」ロイドモードであれば可能かもしれません」と、このアイデアに刺激を受けていたのが印象的だった。

トランスフォームすることが可能なことを考慮したというデザイン。ロイドモードは顔にあたるパーツが追加される

停まったところがお店になるを名前で表現
ダイハツ「TEMPO」

いかにもSF的な外観を持つトランスフォーム系コンセプトカーとは別に、変身することのメリットをアピールするのがダイハツのコンセプトカー「TEMPO(テンポ)」だ。

同社には、かつてデリバリーバンと呼ばれる背の高い軽商用モデルがあった。名前からもわかるようにもともとは近距離輸送をイメージしていたが、そのパッケージから移動店舗として活用されることも多く、いまでもイベントなどで見かける。

軽自動車規格ギリギリ近い全高は、店内(車内)での自由度をアップ。リアは横開きドアとして狭い場所での乗降性も考慮している

そうした移動店舗としての使い勝手を最優先して考えられた軽自動車コンセプトが、この「テンポ」なのだ。停まった場所で、助手席側のガルウイングを開けば、そのままカフェになるというディスプレーで利便性をアピール。ボディ側面や内部にデジタルサイネージを組み込んでいるのもリアリティがあり、いかにも自動車メーカーらしい現実的なトランスフォームカーの提案だった。

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