ミスドのダスキン、新事業はパイ!! 「パイフェイス」日本上陸
文●ナベコ
2015年10月10日 17時00分
オーストラリアでは、ラグビー観戦のおともにミートパイを食べます。オーストラリアではミートパイが、アメリカでいうところのホットドックのようなもの。そんなオーストラリアの、おいしいパイ専門店が日本にやってきます!
オーストラリアで人気のパイ専門店が上陸
世界で60店舗を展開するオーストラリア発祥のパイ専門店『パイフェイス』が日本に上陸します。日本におけるパートナーは『ミスタードーナツ』でおなじみのダスキン。フラグシップショップとなる渋谷モディショップ店が11月19日オープン。先駆けて、テイクアウト専門店がラゾーナ川崎プラザショップ内に10月27日オープンします。
メインはミートパイを含む「セイボリー」(総菜パン)。そして、りんごパイなど、ブレイクタイムに楽しめるスイーツパイです。
パイは、日本でも馴染みがあるとはいえ専門店は珍しく、例えばパン屋さんで気まぐれに買うことはあっても、「今日パイを食べに行こう」とメインにする機会は少ないでしょう。また、『パイの実』、『ホームパイ』などお菓子にパイが多いため、パイ=甘いものと捉えがちです。
『パイフェイス』はそういった意味で、日本には今までになかった新しいパイの文化もたらします。
パイに描かれたキュートな顔が最大の特徴
特徴はなんといっても、パイの表面にひとつひとつ描かれたキュートな顔。
パイには、種類ごとに決まった表情の顔イラストが描かれています。眠っているようにも見える下弦の目のイラストは、オーストラリアでは一般的。
口が、例えば、“ミンスビーフ”であればM、“チャンキーステーキ”であればステーキのS、“チキンマッシュルーム”であればチキンのCなど、商品名を表しています。
本場オーストラリアではイラストがひとつひとつ手描きですが、日本では専用マシンで描かれます。とはいえ、焼き上がりでわずかに表情にムラができるでしょう。表情のアジも楽しみのひとつです。
あんぐりするほどバリエーションが豊富
パイの種類が豊富なのも特徴です。
惣菜系では、本場で人気の『クラシックミンスビーフ』、『チャンキーステーキ』、『チキンマッシュルーム』、『タンドリーベジタブル』の4種類と、日本オリジナルの『じゃがいものクラムチャウダー』、『ペスカトーレロッソ』、『アボカドハンバーグ』、『グリル野菜のサルサ』、『あらびきソーセージロール』で、合計計9種類もあります。
パン屋さんでパイというと、あっても数種しかないため、このバリエーションの豊富さは新鮮に感じます。
価格は惣菜系は各390円。ダスキンであることから、ミスタードーナツを連想してしまうと、やや高く感じるのはいなめません。
ですが、ひとつひとつの大きさ、質量を見ると、ドーナツとは別世界のボリュームがわかります。
パイは直径10㎝。本場のものは11.5㎝なのですが、日本人が食べやすいサイズに変更しています。
iPhone6と並べても存在感がある大きさです。手にすると、中に具材がたっぷり詰め込まれているため、どっさりしていますよ。
日本では珍しい本当に旨いミートパイ
まず食べてみたのは『チャンキーステーキ』。
ひと口食べてみて、ここのパイは特別だ、と気が付きました。
丁寧に4回折り畳み、生地を寝かせてることでバランスよく焼き上げというパイ生地。
ボトム部分にクリスピー食感の“練りパイ”、トップ部分にサクサクした食感の“折りパイ”がハイブリットに使用されていて、それぞれにバターが練り込まれているため、食感だけでなく上品な香りも魅惑。
中にたどりつくと、具材がたっぷり入ったフィリングがとろ~り。
『チャンキーステーキ』の場合、角切りのビーフステーキをゴロゴロと入っています。
その味わいが、「パイだからこんなものかな」程度と思っていると、大間違いで、しっかり本格的なのです。
100%オージービーフというステーキ肉は、厚みがありジューシー。カレーにも共通するスパイシーさがほどよくあり、とても食欲をそそります。パイ生地と合わせて食べると、レストランでちょっとしたパイシチューを味わったような、胸のすく満足感でした。
伝統的な『クラシックミンスビーフ』は、どこか懐かしい味。ビーフとトマトバランスがよく、スパイスもほどよくきいています。
「おいしいミートパイの中身を作る秘訣は、グレービーソースと肉のバランス。ソースは均一で食材全てを包み込み、肉は硬すぎても柔らかすぎてもいけない」
パイフェイスホールディングスのエグゼクティブシェフ、フランソワ・ガーラン氏は、こだわりを語りました。
私も多くの日本人と同様に「パイといえばおやつ」と、メインの食事と考えたことはありませんでしたが、パイフェイスのパイであれば食事の主役にドドーンと据えてみてもいいなと思いました。
【スイーツ系のパイのラインナップもおいしそう(次のページ)】
あんこをつかった和の素材のスイーツも
スイーツ系は、『りんごパイ』、『ラムレーズンバター』、『抹茶丹波黒豆』、『ストロベリーチーズ』、『チョコ&チョコレート』、『カスタード』、『あんバター』の7種類。価格は240円~280円。
『抹茶丹波黒豆』、『あんバター』など、和の素材を使ったパイもあります。
ガーランシェフがいうには、「特に際立って素晴らしいのは、りんごパイとラムレーズンバター」。
『りんごパイ』はクリームとリンゴの甘さのバランスが素晴らしく、『ラムレーズンバター』はラム酒に浸したレーズンがバタークリームとぴったりと合っているということです。
私も食べてみたところ、どちらも優しい甘さ。コーヒーと一緒にブレイクタイムに食べたくなる、上質なおいしさです。
オーストラリアで焙煎したコーヒー
『パイフェイス』では、コーヒーもオーストラリア由来のもの。
オーストラリア最大のコーヒー焙煎会社であるディベラ・コーヒーが専用に開発したという、ハードブレンドのコーヒーを直輸入。
オーストラリアのコーヒーというのも珍しいですよね。味わいも、珍しいものでした。
豊かな味わいですが、酸味が軽く、後味はきっぱりと後をひかないです。香ばしいのに主張しすぎず、パイの味を引き立てる効果は確かにあるでしょう。コーヒーがそこまで得意ではないという人も飲みやすい味だと思います。
カフェラテを頼むと、看板のフェイスマークを描いてくれます。
なお、ドリンクメニューでいうと、渋谷モディショップ店には、オーストラリアのワイン、ビールが並ぶ予定だそうです。パイ片手にビールが飲めるというのは、酒好き記者としてはもっとも注視したいポイントです。
サンマルクカフェと近いゾーン
『パイフェイス』は、20代から40代の感度の高い女性をターゲットにして、外食市場での位置付けとしては、付加価値で勝負するチェーンというポジションを目指して展開するということ。ポジションニングのゾーンが近いところでいうと、『サンマルクカフェ』などがあります。
出店予定は、2、3年をめどに首都圏を中心にまずは直営店を5店舗。パイの受容性や事業パッケージを検証したのち、可能であればフランチャイズを展開し、最終的に10年で300店舗の出店を目指すと掲げました。
『パイフェイス』の本格的な全国展開が実現したら、私たちの生活にパイが身近になり、今で日本にはなかったパイの文化が花開くことでしょう。
一個390円のミートパイを、小腹満たしと捉えるか、食事として捉えるか。おやつにしては高めの値段設定のため、やはりそこがポイントになってくると思います。
素材にこだわられてつくられた本当においしいパイは、付加価値が高く、メインの食事としても食べられるし、ビールのつまみになる。はたまたスイーツ系のパイであれば、ケーキがわりに来客にもお出しできる。
……と、いうのは馴染みが薄いためいまいちイメージしずらいかもしれません。半信半疑の方はぜひ一度『パイフェイス』のパイを食べてほしいです。「なるほど」とうなずけるはず!
『パイフェイス 渋谷モディショップ』
・グランドオープン:11月19日
・住所:東京都渋谷区神南1-21-3 渋谷モディ 1階
『パイフェイス ラゾーナ川崎プラザショップ』
・グランドオープン:10月27日
・住所:神奈川県川崎市幸区堀川町72-1 三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ1階
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