ロードバイクの世界が変わる!? 「ALIENWARE 15」で楽しむ「Zwift」

文●高橋量、編集●ハイサイ比嘉

2015年09月28日 11時00分

“インドア サイクリング”を変える画期的なサービスが登場!

最近、ロードバイク愛好家の間で「Zwift」(ズイフト)というPC向けのサービスが注目されている。このサービスをひと言で説明するなら、「オンラインロードレースシミュレーター」といったところだ。

ただし、マウスやゲーム用コントローラーを手にしてプレーするわけではない。操作に利用するのは、ロードバイクの実車とプレーヤー自身の脚。実際にロードバイクをこいだ運動量がPCに転送され、その結果が画面に反映されるのだ。

「Zwift」の一般的なプレースタイル。液晶ディスプレイを見ながら実際にロードバイクをこぎ、シミュレーター内のキャクターを操作する

「Zwift」の画面の様子

屋外でのロードバイクの走行は、天候やルートの交通量、あるいは時間帯などによって影響されるところが大きい。そのため、屋内での練習にはローラー台(インドアトレーナー)を使うことが多いのだが、見慣れた部屋の中で黙々とペダルを踏み続けるのは気分的にツライものがある。最初のうちは意気揚々とチャレンジするものの、2カ月、3カ月と継続的に続けるのはなかなか難しい。少しでも気を紛らわせるために、テレビやDVDを見ながらトレーニングしている人もいるのではないだろうか。

Zwift」はそんな悩みを解決するために生み出されたサービスだ。グラフィックは非常にリアル指向な上に、刻一刻と空模様や景色が変わるので単調になることがない。他のユーザーのキャラクターが走っている様子も表示されるので、競争心が出てきたり、自分もがんばろうと思わされて良い刺激にもなる。文章を読んでいるだけではピンとこないかもしれないが、“楽しみながらトレーニング”という点は大きな要素なのだ。

現在はサービスがベータ版のため、取材時点では1種類のコースしか用意されていなかったが、9月3日よりUCI ロード選手権 アメリカ・リッチモンド大会 Richmond 2015のバーチャルコースが追加された。さらに、本サービスが開始されればコースの種類が増えていくとのことだ。このほかにも、著名なレースを再現したコースも追加される予定で、世界のトッププロと同じ風景を見ながら走れるのは魅力だ。

現在走行可能な「Watopia」という全長10kmのコース

風景がリアルに描かれるほか、走行中に昼から夜へ、あるいはその逆といった具合で空模様が変わっていく

実際のトレーニングには向かないが、視点を変えることもできる

しかも海外では、デルの15.6型ゲーミングノート「ALIENWARE 15」が「Zwift」推奨PCとして認定されているとのことで、早速取材&チャレンジしてみたのだ。

「Zwift」推奨PCとして認定されている、デルの15.6型ゲーミングノート「ALIENWARE 15」

オンラインで世界中のライダーと“ライド”

Zwift」の大きな特徴のひとつが、オンラインでほかのライダーと一緒に同じコース走行できる点だ。ほかのプレーヤーが視界に入ると走行中の姿が表示され、ちょっとしたレース気分を味わえる。

他国のプレーヤーが視界に入った時の様子。画面右側には、プレーヤーの近辺にいるほかのプレーヤーがリストで表示される

また、コースの決められた箇所にはチェックポイントが用意され、走行タイムによってそのときの区間賞が更新されていくのもおもしろい。思わずペダルをこぐ脚にも力が入るというものだ。

さらに海外ではプロ選手と一緒にライドできるイベントが実施されているのだが、オンラインでバーチャルなコースを走行できる「Zwift」ならではの楽しみ方と言えるだろう。

走行距離やプレー時間などに応じて、利用可能なウェアやパーツがアンロックされる。プレーが有利になるわけではないが、見た目で自分のやり混み具合を誇示できるというわけだ

Zwift」には、スマートフォン/タブレット向けのアプリも用意されており、「Zwift」を起動中のPCと連動することで、走行中にスクリーンショットを撮影したり、他プレーヤーに「RIDE ON(「いいね!」的な意味)」などのアクションを送ることも可能だ。

実際に筆者も「Zwift」をプレーしてみたのだが、実際にコースを走っているような感覚を楽しめた。特に見ず知らずのプレーヤーを後ろからスッと追い抜いていくのは、とてもエキサイティングな体験だ。仮想空間とはいえ、意外に充実感がある。

プレー中に感心したのは、ペダルの回転数が同じでもコースの勾配によって速度が変わってくる点だ。ペダルを踏む力は変わらないのだが、登りになると速度が目に見えて落ちてくるため、心なしかペダルが重く感じてくる。

筆者に続き担当編集H氏も「Zwift」にトライしてみたが、同じく短時間でリタイアしてしまった

一方、下り坂ではペダルに力を入れなくてもスピードが増し、疾走感を味わえる。プレーしているのは屋内なのだが、屋外と同じ走行感を楽しめるのだ。

ただ、筆者は日頃の運動不足が影響して、プレー開始から5分程度で息が上がってしまった。そのため、今回の記事で使用した「Zwift」のスクリーンショットは、取材にご協力いただいたスポーツバイク専門店「グローブ港北店」渡辺店長に、実際にライドしていただいたものを撮影している。

ふがいないASCII.jp陣営に変わって、スポーツバイク専門店「グローブ港北店」の渡辺店長が「Zwift」に挑戦。安定した走りで、見栄えのいいスクリーンショットをバシバシ撮影できた

走行中の状態を数値化し、自分のライドを“見える化”できる

もうひとつ、注目したい「Zwift」の機能が、走行中の自分の状態を具体的な数値で把握できることだろう。

走行中の速度や距離が常時表示されるほか、「パワーメーター」と呼ばれるパーツを利用することでワット数(パワー出力を表わす単位)や、ペダルの回転数チェックも可能。さらに、心拍計と連動させれば、トレーニング中の心拍数のログを取ることもできるのだ。走行中のコンディションを意識できるようになっており、トレーニング効果が高いのはいうまでもない。

画面上部にワット数やペダルの回転数、走行速度などが常時表示される

全体の走行データを確認することも可能だ

渡辺店長によると、常にスピードや回転数、ワット数を把握できるのが楽しいとのこと。トレーニングの成果を“見える化”、可視化できる点も、ロードバイク愛好家にとってはたまらないそうだ。退屈になりがちな屋内トレーニングを、楽しみながら効率よくこなせると語ってくれた。

スポーツバイク専門店「グローブ港北店」

今回取材にご協力いただいたのは、スポーツバイク専門店「グローブ港北店」(神奈川県横浜市港北区高田東1-41-19)。また渡辺店長には、「Zwift」の説明に加えて、実際に「Zwift」で走行していただくなどのモデル役にもなっていただいた。その非常に安定した走りに、取材陣は思わず画面に見入ってしまったほど。

スポーツバイク専門店「グローブ港北店」

営業時間は午前11時から午後8時(毎週水曜日、第1・第3木曜日、祝祭日は営業)とのことなので、興味がある方は訪れてみるべし。

「Zwift」に必要な機材は?

Zwift」を始めるにあたってどのような機材が必要になるのか、気になる方も多いだろう。ロードバイクとインドレアトレーナー一式(ローラー台など)は当然として、ほかに必要となるのは「ANT+」対応パワーメーターかスピード/ケイデンスセンサー、そしてデータ受信用のANT+対応USBドングル(レシーバー)だ。

ANT+とは超省電力が特徴の無線規格で、自転車を始め健康器具やフィットネス用品などで広く使われている。この規格に対応したパワーメーターやセンサーから各種ログデータが転送され、USBドングル経由で「Zwift」が処理するという仕組みだ。なお「Zwift」には必須ではないものの、屋外での実走行のデータを記録するサイクルコンピューターがあると、これらの機材をより有効に使うことができる。

今回の取材で利用したANT+対応のパワーメーター(クランク内蔵タイプ)とUSBドングル

パワーメーター付近にUSBドングルを配置。USBドングルは延長ケーブルでPCに接続されている

ガーミンのサイクルコンピューター「Garmin Edge510J」。「Zwift」のプレーでは特に利用しないが、パワーメーターやセンサーで取得したログを記録し、USBやBluetooth経由でPCへ転送できる。屋外でのログ記録には必須のアイテムだ

パワーメーターとスピード/ケイデンスセンサーのどちらを選ぶべきかという点については、トレーニングを効率的に行なうならパワーメーターをオススメしたい。パワーメーターのほうが値段は高くなるものの、パワーや持続時間などを含めた総合的な体力を把握するには、ワット数の取得が必須となるからだ。これからパワートレーニングを行なうつもりなら、ぜひ入手しておいたほうがいいだろう。

ちなみに渡辺店長によると、ROTORの「ROTOR Power」が一番のお勧めとのこと。左右のクランクアーム内にひずみセンサーを内蔵し、削り出しのアルミ素材を利用することで軽量化&高剛性を実現しているハイエンドなモデルだ。値段は20万円オーバーと高価だが、片側クランクのみにセンサーを内蔵した12万8000円(税別)の「POWER LT」、ノーマルの3Dクランク 30mmアクスルモデルを使用中のユーザーであれば、9万6000円(税別)で左側クランクのみの購入が可能な「IN POWER」など、より低価格なモデルも用意しているという。渡辺店長いわく、『ROTORのモデルは、誰もが「いいよね!」っていう製品ばかりなんです』とのことだ。

左右のクランクに内蔵したひずみセンサーから、正確なパワーを計測できるROTOR製「ROTOR Power」

快適にプレイできる15.6型高性能ノート!!
「Zwift」には認定PC「ALIENWARE 15」がオススメ

そして、シミュレーターである「Zwift」を利用するのにもっとも重要なのがPCだ。サポートページによると、「Zwift」の利用にはCore 2 Duo以上のCPUと4GBのメモリー、ビデオメモリーが1GB以上の外付けGPUかIntel HD Graphics 4000/AMD Radeon R5以上の内蔵グラフィックス機能などが必要とされている。だが、これはあくまでも最低限必要な環境であり、快適にプレーするなら高いグラフィックス性能を持つマシンを用意したい。

そこで推奨したいのが、デルの15.6型ゲーミングノート「ALIENWARE 15」だ。つい先日発表された最新モデルでは、OSとしてWindows 10を採用し、さらに最新の第6世代Core(開発コードネーム:Skylake)を搭載している。最小構成のスタンダードモデルがCore i5 6300HQ、8GBメモリー、1TB HDDで、GPUはGeForce GTX 965Mという構成。無線LAN(IEEE 802.11ac)やBluetooth 4.1、USB 3.0×3、Thunderbolt 3対応Type-Cポート、Alienware Graphics Amplifier専用ポートなども備えている。

すでに挙げたように、「ALIENWARE 15」は「Zwift」の公式な推奨モデルであり、プレーの快適さについてはサービスの運営元が保証済みで安心できる点も大きい。

「Zwift」推奨PCとして認定されている、デルの15.6型ゲーミングノート「ALIENWARE 15」。最新モデルでは、OSとしてWindows 10を採用。さらに最新の第6世代Core(開発コードネーム:Skylake)を搭載している

なお、今回試用したのは「ALIENWARE 15」のテスト機で、CPUがCore i7-4710HQ(2.50GHz)で、グラフィックス機能がNVIDIA GeForce GTX 970M(3GB)となっている。製品版ALIENWARE 15では、今回掲載したベンチマークテストの結果よりもスコアが高くなると思われるので、あらかじめご了承いただきたい。

テスト機の「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結果。CPUとメモリー関連のスコアは「8」以上と高評価だ。グラフィックス関連のテストは、CPU内蔵のグラフィックス機能が使われているため数値が低くなっている点に注意

テスト機の「3DMark」ベンチマーク結果。テスト機は、現在発売中のモデルよりも性能の低いGeForce GTX 970Mを搭載している。それでも、もっとも負荷が高い「Fire Strike」のスコアが「6572」と十分な結果が出ている

ALIENWARE 15」本体はアルミ素材を利用した高品質なデザインで、メタリックな質感が高級感を感じさせる。キーボードのタイプ感が非常によく、ストロークは深めでありながら軽いタッチで入力できた。このあたりのこだわりや質の高さは、ほかのゲーミングノートではなかなか得られないものだ。

アルミ素材を利用した高級なのあるボディ。天板のエンブレムも特徴的だ

キーボードはタイプ感がすばらしい。底打ち感がまったくなく、指への反発がほとんど感じられなかった。ストロークは深めでありながら軽いクリック感があり、軽快に入力できる。ゲーム用としてだけでなく、普段の作業にも使いたい

また、IPSパネルを採用した液晶ディスプレイは発色に優れており、ゲームや写真、動画などを鮮やかな色で映し出せる。

ALIENWARE 15」を使うと強く印象に残るのが、ALIENWAREシリーズではおなじみの発光システム「AlienFX」だ。キーボードやタッチパッド、液晶ディスプレイ下部のロゴなどが発光するようになっており、標準収録のユーティリティー「AW Command Center」で光の色や点滅方法などを自由にカスタマイズできる点がおもしろい。

キーボードやタッチパッド、フレーム部分のライトなどに仕込まれたLEDが発光する。インパクトはかなり大きい

付属ユーティリティー「AllienFX」から、光の色や点滅方法などをカスタマイズ可能だ

あらゆる周辺機器を接続できる、充実のインターフェース

試用機は、インターフェースとしてUSB 3.0端子×4、HDMI端子、Mini-DisplayPort端子、メモリーカードスロットなどが用意されている。さらに特徴的なのが、専用端子にオプションの「ALIENWARE Graphics Amplifier」を接続することで、デスクトップ向けのグラフィックボードを利用できる点だ。「ALIENWARE 15」試用機に搭載されているGeForce GTX 980MはノートPC向けとしては十分高性能だが、より高性能なデスクトップ向けGPUを利用できるのはうれしい。

本体右側面には電源コネクターとUSB3.0端子×2、オーディオ端子類が用意されている

左側面にはメモリーカードスロット、USB3.0端子×2、有線LAN端子

背面のインターフェースはALIENWARE Graphics Amplifier接続用ポートとMini-DisplayPort端子、HDMI端子の構成

以上のように、「ALIENWARE 15」はパワフルな性能と高品質なデザイン、そして高い拡張性を備えるゲーミングノートだ。「Zwift」で臨場感のあるライドを楽しむなら、高いグラフィックス性能を持つ「ALIENWARE 15」を利用したい。

「Zwift」で楽しく&効率的にトレーニングを!

「Zwift」は現時点ではまだベータ版の段階で、対応言語は英語のみとなっている。日本語版のリリースは今秋予定とのことだ。また現在は無料でプレーできるものの、正式サービスの利用には月額料金として10ドル(日本でのサービス料は現時点では未公開)が必要となる予定だ。

将来的にサービスが有料となるものの、これだけ充実した機能で効率的にトレーニングできることを考えれば料金は高くないはずだ。さらに、走行記録を管理できるスマートフォン/タブレット向けアプリ「Strava GPS ランニング&サイクリング」と連動してコースや走行距離を記録できるなど、ロードバイク愛好家にとっては便利な機能も用意されている。ライダーであれば、「Zwift」が高いポテンシャルを秘めたサービスであることがおわかりいただけるはずだ。

パワフルなゲーミングノート「ALIENWARE 15」とともに、「Zwift」を楽しむべし

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