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アップル1万円スピーカー「HomePod mini」の注目点

2020年10月14日 16時30分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●球体デザイン

 フルサイズのHomePodのように、ファブリックのメッシュで覆われた、球体の上下をカットした形状。幅97.9mm、高さ84.3mmと手の平サイズながら、345gは片手に乗せるとずしりと重たく感じるでしょう。上面にはSiriのアニメーションが揺れるディスプレイとタッチセンサーがあり、ボリューム調節や、タップのジェスチャーによる音楽の再生、曲のスキップなどが利用できます。

 HomePodのように、2つのHomePod miniを組み合わせてステレオペアを作ることができますが、内容を見ていくとHomePodのように1台でステレオ環境を構築するほどの存在ではありません。

 同梱物として、20W電源アダプタがリストに入っていました。これは新型となるiPad Airに付属してくるアクセサリで、18WのUSB-C電源アダプタからリプレイスされたものと考えられます。ということは、電源ケーブルが直接伸びているHomePodと違い、HomePod miniからはUSB-Cケーブルが伸びていることになるのかもしれません。

●耳の中で起きていたことを、部屋の中で起こす

 HomePodにはA8プロセッサが内蔵されていましたが、HomePodにはApple Watch Series 5で登場したデュアルコアCPUを備えるSiP「S5」が採用されました。これによってリアルタイムにサウンドをチューニングする「コンピュテーショナルオーディオ」を実現するとしています。

 S5を採用するHomePod mini向けに、音声関連のアルゴリズムを用意することで、リアルタイムのフィードバックを得ながら、音声信号を処理し、最適なサラウンドを再現した出力をします。ちょうどAirPods Proでは、外部音の取り込みだけでなく、耳の形によって異なる反響を音質調整にフィードバックする仕組みを備えました。

 耳の中で起きていたことが、今度は部屋の中で起きると思うと、そしてその処理をAirPods ProではH1チップで実現していたことを考えれば、S5にその仕事を任せても十分実現できることは想像できますね。

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