自宅で大きな画面で映像や電子書籍などを楽しんだり、出先で簡単な作業をしたりと、スマホにはない利便性や使い方が多数あるタブレット端末。その中でも一番人気なのは、やはりiPad。アップル製品ならではの使い勝手の良さや対応アプリの多さ、さらにリセールバリューまで加えるとコスパ面でも優れていると言える。
iPadはどこでも単体で通信ができるセルラー版が◎
格安SIMとの組み合わせで月々の支払いは抑えられる
そんなiPadを購入するときに悩むのがWi-Fi版か、スマホと同じく、LTEでの通信機能も持つWi-Fi+Cellular版(以下、セルラー版)かという点。本稿担当がオススメしたいのは断然後者だ。
Wi-Fi版とセルラー版では税抜1万5000円の価格差があるが、場所を選ばずに単体でいつでもネットに繋げられる利便性には変えられない。もちろんスマホのテザリングを併用するなど、Wi-Fi版でも外出中にネットに繋げられるが、それではスマホ側のバッテリー切れも心配になってしまう。予算が許せばとなるが、どうせiPadを購入するなら、まずはセルラー版を検討したい。
また、セルラー版iPadを活用する上で重要となるのが、どの回線と契約するかだ。ドコモ/au/ソフトバンクもセルラー版のiPadを販売しているが、現在はキャリアから購入でも割引などのメリットがあまりない。Apple Storeか一部の量販店の店頭で販売されているSIMフリーのセルラー版iPadであれば、購入時に回線契約などをすることなく、すぐに使い始められるうえ、格安SIMと組み合わせて月々の支払いを抑えて利用できる。
セルラー版iPadと組み合わせるならデータSIMでOK
段階制プランを採用する格安SIMは利便性が高い
さて、ここからがこの記事の本題。セルラー版iPadと組み合わせて利用するのに適した格安SIMについて考えたい。
まず格安SIMには、「音声SIM」と呼ばれる070/080/090の電話番号で通話が可能なSIMと、データ通信のみ提供される「データSIM」の2種類がある。iPadは電話番号での通話はそもそも対応していないので、料金が安価な後者を選択する。
データSIMにも、SMSが利用可能なタイプと不可能なタイプの2種類がある。前者は後者の約120~200円増し。iPadでSMSは使わないよという人でも、ユーザー認証などにSMSを使うサービス(たとえばLINE)は少なくない。あとから切り替えるのは面倒なので、よくわからないのなら「SMS付き」を選択するのが無難だ。
続いてプラン。データ専用の格安SIMは月3GBのデータ通信が利用できて、月900~1000円程度というのが一般的。月3GBの通信量で十分? と問われると、「使い方次第」としか答えようがないが、動画やゲームは無線LANで繋がる自宅でのみ楽しみ(またはあらかじめ自宅でダウンロードしておく)、外出先では電子書籍やウェブ閲覧が中心というのなら、十分な可能性は高い。格安SIMでも月5GB、月10GBのような上位プランもあるので、使い方次第でプランを毎月切り替えればいいだろう。
外出先でのデータ通信をほとんど使わない月、たくさん使う月と、使い方がバラバラというのであれば、段階制プランを採用する格安SIMも少数ながら存在するので、そうした選択もありえる。
たとえば先日、「ビタッ!プラン」という新プランを発表したHISモバイルの場合、データSIMの契約時、月100MBまでなら月180円(SMS付きはプラス140円、料金はすべて税抜)。2GBまででも月700円、5GBまでで月1200円と、段階が上がっていっても他の格安SIM並の料金だ。しかも、上限値を設定しておけるので、使いすぎで料金が高くなりすぎることも防げる。逆に“ギガ”を使い切ってしまった場合は月途中で上限値を変更できるため、月末まで低速で我慢し続けたり、割高なチャージを追加する必要もない。
セルラー版iPad+格安SIMで、どこでもオトクに、電子書籍を楽しんだり、メールチェックなどで役立てて欲しい。