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ベンチャーピッチ×アスキー

イケメン店員にキュンとして自分が女性であることを思い出すウェブサービス

2014年09月27日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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注目スタートアップのビジネスを4分で解説。ときめきサプリは、全国からイケメン店員情報を集めるデータベースサービス「イケメン店員MAP」を展開する企業。

 ときめきサプリは、全国からイケメン店員情報を集めるデータベースサービス「イケメン店員MAP」を展開する企業。札幌でサービスを開始、東京を中心に現在800人のイケメン店員が登録されている。2013年8月設立から1年弱でページ閲覧数は20万件、ユニークユーザー数は6万件。

 岩館 空代表によれば、サービスのターゲットは結婚適齢期の女性230万人のうち「わたしのような干物女」。イケメン店員へのときめきをきっかけとして、日頃恋愛から遠ざかっている女性に婚活や合コンへの参加を促し、人口減少の一要因となっている生涯未婚率の上昇をおさえるのが狙い。

 岩館代表によれば「干物女性も生まれて死ぬまで干物というわけではなく、週末に干物になりがち」。干物女性を動かすのはイケメン店員との出会い、キュンとする心のときめきであるという。

 「(イケメン店員から)やさしい言葉をかけられるとキュンとする、その言葉が性別を思い出す。その点、店員はやさしくするのが仕事。イケメンを探してキュンとして店に行き、ユーザーが店員のファンになり、という良い循環が出来ると考えている」

 イケメンとはいえ美男ばかりを集めたわけではなく「はっきり言ってフツメンもいるが、また来たいと思わせるホスピタリティーがその店員をイケメンと言わせている」。

 ユーザーは順調に増加しており、今後の課題は収益化。イケメンと旅行する、習い事をする、ダイエットをする、といった体験型タイアップを仕込んでいきたいという。「例えば『恋に効く女子旅』といったものなら、わたしをはじめとする干物女性は嬉々として参加するのでは」と自信を見せる。

 「男性と女性の比較でいえば、男性は視覚で訴えるのが効果的。雑誌を見ても男性はグラビアだが、女性にとっては占いになる。女性は自分が関わるストーリーに萌える。自分が関わって、その先の体験があるんじゃないか、という想像をするのがキーになるのではないかと考えている」

 現在は2社のベンチャーキャピタル(VC)から投資を受けており、「VCの了解をとりながらとにかくイケメンを増やしている状態。参入障壁が低いサービスなので、イケメンをとりまくるのが目標」としている。

 なお、イケメン店員が店をやめたり他の店舗に移った場合、店主からメールや電話などで情報をもらい、手作業でデータを更新する。「体験というのはあくまできっかけ。仕事以外で男性と話す体験がないという状態を解消するきっかけを与える。これからもユーザーにときめき体験を与えられるものを作っていきたい」


収録:モーニングピッチ シードベンチャー特集(2014年9月25日)


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