Xbox OneはHDオーディオのビットストリーム出力には非対応
では、それぞれの機能をもう少し掘り下げて見ていこう。まずはBD/DVD再生。Xbox One(日本版)は初期状態で3Dソフトの再生に対応する。一方、PS4はシステムソフトウェアのバージョン1.75で対応したので、早い段階で購入した人はアップデートが必要となる。
Xbox Oneはちょっと気になったのは、デジタル音声出力で「ビットストリーム出力」を選んでも「ドルビー TrueHD」などのBD向けサラウンド音声(いわゆるHDオーディオ)では出力されないこと。
本来、ビットストリーム出力はディスクに記録されたドルビーデジタル音声をそのまま出力するものであるが、Xbox Oneでドルビー TrueHD収録のBDソフトを再生しても、接続したAVアンプ側では「Dolby Digtal 5.1」と認識されてしまう(ちなみに、PS4ではちゃんとHDオーディオで出力される)。
つまり、Xbox Oneは再エンコードにより(DVD世代の)ドルビーデジタル音声(またはDTS)に変換して出力しているようで、ドルビー TrueHD音声などもダウンコンバート再生になってしまう。
ドルビー TureHD信号をそのままの出力ができないということは、次世代のサラウンド方式である「ドルビー アトモス」への対応が難しくなるという懸念もあるが、現状ではソフトの発売もまだ先(秋以降)で、対応するAVアンプもそろそろ店頭に並びはじめるという段階なので、あまり心配しなくてもいいだろう(今後の対応の可能性もあるし)。
それにリニアPCM出力に設定すれば、ドルビーTure HDをデコードしただけの信号出力なので、音質的な劣化などはあまり気にすることはない。
では、BDソフトを再生してみよう。基本的な操作としては、BD/DVDディスクをセットすると、ホーム画面にソフトのパネルが現われるので、それを選択すればいい。
再生時の操作は、コントローラーにあるメニューボタンを押すと、画面に操作アイコンが表示されるので、そこから選択する。ポップアップメニューの表示や操作なども一通りでき、機能的には一般的なBDプレーヤーと同様だ。
肝心の画質・音質だが、BD再生については取り立てて特別な高画質・高音質処理などは行なっていない模様。原画に忠実なストレートな再生となっており、一般的なBDプレーヤー/レコーダーの画質・音質と比べて大きな差はない。
音質についてもリニアPCM変換出力ながら、音質的な劣化を感じることはなく、細かな音まできちんと再生できていた。少し残念だったのは、アクション映画などでの低音の力感がやや不足しがちだったこと。低音のパワー感はゲームでも重要なので、もう少し頑張ってほしかった。
そして、一番残念だったのはDVDの再生画質。こちらはスケーリング能力があまり優秀ではなく、アップコンバートによるジャギー感が目立ち、少々見づらかった。
続いてオーディオCD再生機能だ。音楽CDをセットして、ディスクのアイコンを選択すれば再生がはじまる。リピート再生(1曲/全曲)などもあり、機能的には十分。
曲目などは、インターネット上のCDデーターベースから取得するようだが、海外製のCDデーターベースにアクセスしているためか、日本版の音楽CDでは曲目の取得ができなかった。ディスクにもよるかもしれないが、日本向けのCDデーターベースサイトにアクセスできるようになるとありがたい。
なお、ディスク再生時のメニューには、特にリッピング機能などは用意されておらず、内蔵HDDへ楽曲を保存することはできない。音質的にはクセのない再生音で、映画では不満だった低音のパワー感も、音楽では特に不満を感じることはなかった。
(次ページに続く、「テレビ視聴/録画機能は接続するTVチューナー内蔵機器に依存 」)