何はともあれ性能をチェック
実際の性能はどうだろうか。
PCMark07の結果を見るとThinkPad 10とThinkPad 8の性能はかなり拮抗しており、1世代前のThinkPad Tablet 2のほぼ倍となる。ThinkPad 10はThinkPad 8に比べて、CPUのクロックが若干高いのとメインメモリー容量が4GBに増えているため、ThinkPad 8との差が出ると想像していたが、ストレージ性能を比較すると一部ThinkPad 8が上回る面もある。
技術説明会(関連記事)では、Core i5搭載のThinkPad T440pを一部上回る性能という紹介もあったが、実際に利用した感想では、Core iシリーズ搭載のノートパソコンとの差はあるという印象を持った。実際にアプリケーションが起動してしまえば快適に動作するのだが、起動時あるいはちょっとした操作のレスポンスに一瞬の間を感じるためだ。このあたりは従来のAtom搭載機に近い印象である。ただし、それはあくまでも起動時のみである。
一方若干違和感を感じたのは指などでタッチした際にタッチパネルの反応のにぶさ。正確なポイントをするためには多少の慣れが必要に思える。液晶パネル表面と表示部分の視差が少ないダイレクトボンディングを採用している点は変わらないが、ThinkPad 8との違いではModern UIでの利用よりはPCのデスクトップ画面を利用するケースが増えるためだろう。指でアイコンやブラウザーのメニューなどをポインティングしていく際に細かな操作が必要となる。したがって多少高価になるがペンが付属するモデルを選び、ペン操作をうまく活用したいところだ。
バッテリー駆動時間に関しては、フリーソフトの「BBench」(キーストロークとウェブ巡回設定あり)を使い、電池容量が100%から20%に下がるまでの時間を比較してみた。結果はThinkPad 10で5時間28分50秒、ThinkPad 8で3時間39分18秒、ThinkPad Tablet 2で3時間36分14秒となった。バッテリー容量の増加もあり、実に1.5倍の長さに増えたことになる。ハードな使用でも十分な長さを確保していると言えるし、ここは安心感を与える部分だろう。