同社ならではのAndroidタブレットとChromebookを発表
Chromebookは個人向けにまだ価値を出せない――デル (1/2)
2014年07月17日 17時00分更新
満を持して登場したデルのAndroidタブレット
ハイエンド構成、最新のテクノロジー、お手頃価格が揃う
「今回のAndroidタブレットは、デルならではの価値というものが出せるので、自信を持ってお届けいたします」
デルは7月17日、Androidタブレット「Venue 8」と、Chrome OSを搭載したノートPC「Chromebook 11」を発表。都内で発表会を実施した。ひときわ印象に残ったのが、同社が国内向けに初めて販売するAndroidタブレット、Venue 8を紹介するときに使われた、冒頭の言葉だ。
海外ではすでにAndroidタブレットを販売している同社。日本での販売に踏み切らなかった理由を、エンドユーザー・コンピューティング統括本部 クライアント製品・ソリューションマーケティング部長の、秋島健一氏はこう説明する。
「我々は、海外のデルの発売時期にはこだわっていない。日本のお客様に、自信を持ってお届けできる時期を待っていた」
では、満を持して登場したVenue 8は、どのような“価値”を持っているのだろうか。発表会で挙げられたのは、「充実のハイエンド構成」「最新のテクノロジー」「お手頃価格」の3つだ。
ハイエンド構成は、フルHD(WUXGA 1920×1200)の解像度や、様々なアクセサリー。最新のテクノロジーは、IEEE 802.11ac対応やSIMフリーのLTEなどの通信規格と、Atom Z3480の採用。そして、Wi-Fi版が2万2980円、LTE版は2万7980円というお手頃価格。これらの価値があるからこそ、デルはVenue 8を国内市場に投入するわけだ。
Chromebook 11にもデルならではの価値がある
一方、コンシューマー向けは「検討中」
Chromebook 11についても、アピールされたのは提供価値だ。秋島氏は、セキュリティー面やクラウド活用などのChromebookとしての基本機能はもちろん、CPU構成ラインナップや、軽量でありながらバッテリーが長時間持つことを紹介。「デルならではの価値をもった、強力な新製品」と胸を張った。
一方、販売開始時期については「2014年の第3四半期(デルは1月末決算なので、8〜10月期)」としたほか、価格は海外モデルの参考構成価格が紹介されるにとどまった。CPUがCeleron 2955U、メモリーが2GBのモデルの場合、参考価格は豪ドルで$299(約2万8400円)。メモリーが4GBのモデルの場合は豪ドルで$399(約3万7900円)。
ところでChromebook 11は、当面は国内企業および教育機関向けに提供する製品とされている。コンシューマー向けのChromebookは販売されないのだろうか。この疑問に対して秋島氏は、「今時点では、個人のお客様に対して、デルならではのChromebookの価値が出せる状況にはない」と、“価値”という言葉を使って検討中であることを説明した。
「コンシューマー向けのChromebookとなると、よりエンターテイメント寄りになってくると思う。クラウドを活用しているエンターテイメントはグーグルさんがまさに得意としている分野であり、ChromebookでもPCならではのやれることがあるだろう。そこにデルが何を付加できるか、今はそれを検討している段階」(秋島氏)。
なお今回発表された製品の詳細なスペックについては、Venue 8はこちらを、Chromebook 11はこちらをチェックしてほしい。
(次ページでは、発表された2製品のフォトレポをお届け)