既報の通り、ソニーが「4K BRAVIA」のラインナップを一新し、3モデル8機種を発表。その説明会が開催されたので、内容を紹介する。
今回の新製品の注目モデルは、やはり直下型LED搭載モデルである「X9500B」だろう。直下型バックライトとエリアコントロールを組み合わせた「X-Tended Dynamic Range PRO」により、暗い部分はバックライトをオフにし、明るい部分は電力を3倍にすることで、高コントラストの映像を実現する。
タッチパットを搭載した無線式リモコンと画面インターフェースも新しいポイントの1つだ。パットで指を上方向にスライドさせると、テレビの下方からサムネイル付きのメニューが出てくる。
最初に表示される「みどころピックアップ」は、現在注目の番組やユーザーへのおすすめの番組、未視聴の録画番組などがサムネイル付きで表示されるが、パットを下にスライドすることで、この内容が切り替わる。1回下にスライドすると現在放送中のテレビ番組が表示され、さらにスライドするとソニー関連コンテンツ、録画番組、YouTube、VideoUnlimited、α Cafeというように、順々にカテゴリーが表示される。
ユーザーはここから見たい番組やコンテンツを直感的に選択できる。ちなみに、従来型の赤外線リモコンも付属するが、タッチパット付きリモコンで設定の変更なども行なえるようなので、ほとんどの操作は新リモコンでできそうだ。
音質重視モデルの「X9200B」は、「ウェッジデザイン」を採用。本体側面をウェッジ(くさび形)とし、下方に奥行を持たせたことで重心が低くなり安定度が向上。狭いスペースにも安定しておけるという。
さらに、スピーカー用のスペースを確保することにつながり、従来背面に配置していたサブウーファーを前面下方に配置。低音がより聴きやすくなっている。
なお、新機種はHDMI 2.0や最新の著作権保護技術であるHDCP 2.2に対応。4Kなど次世代コンテンツへの対応も可能になる予定だ。
20代の4Kテレビ購入者が大幅増!
現在の国内テレビ市場について、ソニーマーケティング プロダクツマーケティングGP ホームエンタテインメント マーケティング部 統括部長 本多健二氏が説明を行なった。
同社によれば、2010年に2兆円規模であった薄型テレビ市場は、地デジへの移行が行なわれた2011年以降、2012年、2013年ともに5000億円を割る状態が続いている。
そんな中で、2013年の46V型以上のテレビの金額構成比が4割に達しており、古い液晶テレビからの買い替え需要がはじまっていると分析。すでにテレビは「下げ止まった」と分析する。
その上で、46V型以上のテレビの17~18%(今年3月は20%超)は4Kテレビとなっており、そのユーザー層も変化してきていると指摘。2013年8月の4Kテレビ購入者の7割が40代以上なのに対して、今年1月には30代以下の購入者の割合が44%までに伸長。特に20代の購入者は2013年8月時点で8%だったが、今年1月には19%となっており、同氏いわく「4Kがテレビの市場に定着して、根付いてきた」と語った。