「SS Maintenance」(以下、SSM)は、C-UNIT SQUARE(以下、シーユニット)が開発し、エフ・アイ・ティー・パシフィックがパートナーに販売するアプリケーションだ。シーユニットは、企業のホームページ制作やソフトウエア開発を手掛ける会社だが、代表取締役の上田健志氏は不動産経営にも携わってきた。その中で同氏は「マンション清掃の雑さ」に気付き、原因を探るうちに「20人のスタッフで3万戸もの物件を管理する」管理会社の実態を知った。
マンション管理の現実を直視して
そのような体制の下で、清掃業務の品質を高めるにはどうすればよいか――この難題の解として上田氏が導き出したのが、SSMの開発だ。
SSMは、スマートデバイス(の内蔵カメラおよびGPS)とIBMのクラウド「SoftLayer」(以下、ソフトレイヤー)を活用した仕組みである。そのキモは、清掃現場の画像を業務報告に用いる点だ。具体的には、清掃員にスマートデバイスを持たせ、清掃後の現場写真と位置情報を含む業務報告をクラウドにアップロードさせ、管理会社の担当者がチェックする。その後、必要に応じて清掃員に指示や指導をするわけだ。